森田あゆみが、全米オープン2回戦で、ツベタナ・ピロンコワに5-7、2―6で敗れ、初の3回戦進出はならなかった。

第1セットでは、森田が落ち着いた試合運びで、ストロークのコースを丁寧に打ち分け、フォアストロークのダウンザラインを決めて30-40として、ブレークポイントをつかむと、次のポイントでは、森田がフォアのクロスを深く入れて、ピロンコワのフォアのミスを誘い、ブレークに成功して、5-4とリードを奪った。

しかし、森田のサービングフォアザセットの第10ゲームで、森田はブレークバックされて追いつかれると、森田のミスから逆転を許して、セットを先取された。

「体力的に、腰に疲れが出てきていたので、取っておきたかった。ちょっともったいなかった。いいポイントもあったけど、簡単なミスもあった。でも、試合を最後までできたことにホッとしている」

第2セット以降、実戦不足の森田が腰に不安を覚え、本来の力を出し切れず、3回戦進出はならなかった。

今回の全米オープン1回戦でシードを倒し、上位進出のチャンスでもあり、それを活かしきれなかったが、一方森田は、第5腰椎のけがを治して復帰2戦目 の全米オープンでプレーできたことに喜びを感じ、記者会見では、思わず感極まって、ポロポロと涙を流し、言葉をつまらせる場面も見られた。

「全米オープンに、万全な状態で出ることが一つの目標でしたが、先週の大会で痛みがあって、無理かなと思った。この大会の前に、正直不安はありました。1回戦を勝って、腰に違和感なくできて、2試合できて嬉しかった。でも、試合をやっていると、もっと勝ちたいという気持ちもある。いろいろ悔しい気持ちもあるし、試合ができるところまで来たという気持ちもあるし……」

今後、森田は、9月中旬のWTA広州大会から、アジアシーズンの転戦する開始する予定だ。秋には森田が、本来の調子を取り戻し、ブレークする姿を目にすることができるだろう。

※写真は、2回戦で敗退した森田あゆみ