第16シードの錦織圭(18位)が、オーストラリアンオープン3回戦で、エフゲニー・ドンスコイ(ロシア・82位)を、7-6(3)、6-2、6-3のストレートで下し、2年連続で全豪4回戦進出を決めた。錦織にとって、グランドスラムでは3回目のベスト16だ。
第1セットはお互い譲らず、すべてサーブをキープしてタイブレークに突入。タイブレークでは、錦織が、時速190kmのサービスエースを決めたり、フォアのダウンザラインへのウィナーを決めたりする一方で、ドンスコイのリターンミスなどが増え、結局、錦織が7-3で制してセットを先取した。
第2セット以降は、ドンスコイの集中力が落ちてミスが増え、錦織が2セットを連取した。錦織は、ミスを33本犯したが、29本のウィナーを決めた。
ただ、心配なのは錦織のケガだ。第1セット直後に、錦織はメディカルタイムアウトをとって、左足首のテーピングを施してもらった。さらに、第2セット第5ゲーム後には、左ひざの上をマッサージ、第7ゲーム後には左ひざのテーピングを巻き直した。
「ひざのことがあったので、正直ここまで来られると考えていなかった。どこまでできるのか自分でもわからなかった。あまり先のことをなかなか考えられず、1回戦ずつ目先の戦いだけを目標にしていた」(錦織)
第16シードを守って、ベスト16入りをした錦織だが、4回戦では、第4シードのダビド・フェレール(スペイン・4位)との対戦が予想される。
「いい意味でそんなに嬉しくないというか、舞い上がっていないというか。今までベスト16だと、大きな位置でしたけど、本当にいい意味で慣れてきた。これが当たり前になってくれば、上へのステップになると思う。今回どれだけいけるかわかりませんけど、16シードになって、ベスト8に入る試合がやっぱりカギになってきますが、そこを勝ち進んでいけるかどうかですね。楽しみです」(錦織)
いよいよ錦織の本当の実力が試される試合が待ち受けている。
※写真は3回戦をストレートで勝利し、4回戦進出を果たした錦織圭
Text by Hitoshi ko
Photo by Hiroshi sato