10月22日 2018年度WTAツアー最終戦 BNP パリバ WTAファイナルズ 大会2日目。
大坂なおみ(日清食品)の初戦が行われ、今年の全米チャンピオンの大坂は昨年の全米チャンピオン、アメリカのS・スティーブンス(25歳)と対戦、2時間24分の激戦の末に5-7、6-4、1-6で惜敗した。
ラウンドロビン(総当たり方式)では例え1敗しても終わった訳ではない。
「この方式は負けたら終わりのノックアウト制の普通の大会と違い、負けてもカムバックできる。
最後までわからない」と多くの選手、コーチが口をそろえて言う。
2003年以降この方式になり、WTAチャンピオンは14人を数えるが、昨年優勝のウォズニアッキはじめ8人はラウンドロビンの成績は2勝1敗だった。
2015年のA・ラドワンスカ、2016年のD・チブルコバはなんと、1勝2敗から優勝している。
次戦対ケルバー
勝てば望みが
大坂の次戦は24日(水)、日本時間20時30分から2016年の全米チャンピオンのA・ケルバー(ドイツ)と対戦する。
この戦いで大坂がケルバーに勝ち、スティーブンスがベルテンスを破ると、金曜日の大坂vsベルテンスの一戦の勝者が準決勝に進むことになる。
大坂なおみ 試合詳細
第1セット
大坂のサーブから始まる。
いきなり第1ゲームをブレークされる立ち上がり。
だが、すぐに1-1とブレーク・バック。
第7ゲームをブレークされ3-4でオンコートコーチングを要求、サーシャ・コーチから
「相手のセカンドサービスの時にもっと攻めていこう。
バックハンドの姿勢が良くないから、もっと前にいくように打て。
次の試合もあるからそんなに焦らなくてもいいよ!」などのアドバイスを受ける。
すると第8ゲームは相手のサーブのミスもあり、ブレーク・バック4-4とする。
第9ゲームもピンチ!そこをサービス・エースで切り抜け5-4とキープ。
しかし第11ゲームのサービスキープに失敗 5-6。
スティーブンスのサーブで40-0とセットポイントを掴まれるが、大坂はリターン・エースなどで40-30と粘る。
12回続いてラリー、大坂のフォアはネット、スティーブンスが7-5で第1セットを取る。
第2セット
10回?ほど続いたのデュースを大坂キープ、5-2とする。
5-3、大坂のサービング・フォ・ザ・セットだが、30-40とピンチ。
攻め続け、最後はドライブ・ボレーをするがワイド、サーブを落とした。
スティーブンスのサーブ、30-40のセットポイント、なんとダブルフォルト。
大坂が6-4で第2セットを奪い返す。
ファイナル・セット
ここで再びオンコートコーチング。
「本当によく持ち直している。誇りに思うよ。
力任せに打たなくていい。ドライブ・ボレーなどは迷いなく打てばいい。自分を信じてやるんだ」とサーシャ・コーチは優しくアドバイス。
笑顔で答える大坂、良いムードでファイナル・セットは進むかと思われたが。
大坂はいきなりサーブを落とす。
続くゲームで0-40のブレーク・バックのチャンスとなるが、スティーブンスはそこから5連続ポイントでブレーク・バックを許さない。
ゲームの流れをつかめないまま第5、第7ゲームでもブレークされて残念ながら敗れた。
「ケルバーとはもう数億回も対戦している気がする。
彼女はグランドスラム大会王者。難しい試合になるが頑張りたい」と。
試合方式は、8人の選手を4人ずつ2組に分け、各組で総当たり戦。
各組の上位2人が準決勝に進出、トーナメント方式で優勝を争う。
Red Group
A・ケルバー(GER) 0勝1敗
大坂なおみ 0勝1敗
S・スティーブンス(USA) 1勝0敗
K・ベルテンス(NED) 1勝0敗
White Group
C・ウォズニアッキ(DEN) 0勝1敗
K・プリスコバ(CZE) 1勝0敗
E・スビトリナ(UKR) 1勝0敗
P・クビトバ(CZE) 0勝1敗
詳しいドロー
1位のシモナ・ハレプ(ルーマニア)は椎間板ヘルニア悪化のため欠場。
WTA Finals レースランキング
WTAランキング
会場:Singapore Indoor Stadium
期間:10/21 - 10/28, 2018
優勝賞金:$2,360,000(約2.7億円)
準優勝:$1,200,000(約1.4億円)
ベスト4:$650,000(約7300万円)
ラウンドロビン成績&賞金
3勝0敗 $610,000(約7000万円)
2勝1敗 $457,000(約5300万円)
1勝2敗 $304,000(約3500万円)
0勝3敗 $151,000(約1700万円)
(1勝につき$153,000(約1700万円づづ増す)
詳しい賞金ブレークダウン&ポイント
大坂、日本女子としては2003年杉山愛以来、15年ぶり史上3人目の出場。
最高成績は、1994年伊達公子ベスト4。
記事塚越亘/塚越景子 photo by WTAファイナルズ