10月26日 エルステ バンク・オープン
錦織圭(日清食品)が第1シードで、地元オーストリア期待のドミニク・ティエム(25歳)を6-3、6-1で破り、準決勝に進んだ。
第1セットは5-0、そこから挽回され冷やりとするが、
「ほぼ完璧な試合。全部良かった。悪くなりかけたときもしっかり自分の良いプレーを呼び戻せた。こういうスコアで勝てるのは調子がいい証しかなと思う」とストレートで勝ち切り4強になった。
27日の準決勝では予選から勝ち上がったM・ククシキン(71位、30歳、カザフスタン)と対戦する。
現地14時から、日本時間では同日の21時からだ。
錦織圭レースで9位に
ATPファイナル出場可能性高まる!
錦織、最終戦のATPファイナル出場を争うレースランキング10月22日付けでは10位だが、9位のイズナーは2回戦で敗退したことにより、最新レースランキングでは9位になった。
8位のティエムは合計535ポイント。
錦織がもし優勝すると(優勝500ポイント-90ポイント=)410ポイントが加算され8位のティエムとは125ポイント差となる。
(3位のデルポトロは怪我のためにATPファイナル出場が微妙な段階なので、9位でもチャンスがあるかも?)
一方、WTA ファイナル出場中の大坂なおみ(日清食品)だったがK・ベルテンス(オランダ)に第1セットを3-6で落とし、第2セットのプレーに入るところで棄権。
通算0勝3敗でラウンドロビンを敗退した。
「今季最後の大会。お客さんもたくさん来ているし、最後までプレーしたかったけどできなかった」悔しさと優しさの涙は止まらなかった。
詳しいドロー
錦織圭快勝
ティエム戦詳細
ネットに付くなど積極的なプレー、錦織のラブキープで試合は始まる。
ティエムのサーブで15-40といきなりブレーク・チャンス。
30-40、ティエムのフォアはワイド。ブレーク2-0だ。
ダブルフォルト、ボレーミスなどミスが続き錦織は15-40とピンチに。
しかししっかりとキープ3-0。
19回のラリー戦は錦織。また0-40とブレーク・チャンス。
ティエムのフォアが決まりデュースに持ち込むと、大きな拍手。リターンから攻め錦織がブレーク、4-0になると、ため息と驚き。戸惑いの観客の顔。
40-30、サーブ&ボレーで5-0。
何がオーストリアのNo.1に起こっているのか?と会場のざわついた。
5-1、錦織のサービング・フォ・ザ・セット。
30-30、ラリーが続き11回目、錦織がフォアをネットし30-40となると大きな拍手。
ネットインで甘くなってしまったボールをティエムがフォアでダウン・ザ・ラインに決めるなど、ティエムがブレーク。
ティエムはラブでキープ、
ティエムが3ゲーム連取し3-5とすると、会場は盛り上がる。
5-3、錦織のサービング・フォ・ザ・セットは観客の声援に押され、0-40と大ピンチに。
サーブ&ボレー、15-40。
ラリー戦に耐え、30-40。
サービス・エース級でデュースに持ち込んだ。
12回のラリー戦は錦織、セットポイント。
15回目、最後はバックのダウン・ザ・ラインにストローク・エースを錦織は決めた。
第2セット
最初のゲーム、ティエムはデュースからダブルフォルト。錦織にブレーク・チャンスが。
しかしここでまたダブルフォルト。錦織がブレークして第2セットは始まる。
ネットにあたったボールがインになるなど40-30。
サーブ&ボレーをきれいに決めて2-0とキープ。
ティエムのテニスをみていると、楽天ジャパンオープン決勝戦での錦織のプレーを思い出す。
地元の期待の重圧か?本来のプレーができていない。そんな状態だ。
ダブルフォルトやイージなショットをネットにするなど、0-40。
15-40、ティエムは錦織を振りオープンを作るが、チャンスボールのフォアをワイドにしてしまう。錦織3-0。
手こずるがキープ、錦織4-0。
第5ゲーム、サービス・エースでティエムはキープ。
錦織、ラブでキープ5-1。
セカンド・サーブをバックで叩きリターン・エースで30-30。バックのクロスを決め 30-40とマッチポイント。
5回目 フォアのクロスを深く送る錦織、ティエムのフォアはロングに。錦織圭が2回戦に続き、またまた完璧テニスを見せ4強になった。
このテニスならATPファイナル出場の可能性も高くなるだろう。
錦織、この大会後は29日開幕のローレックス パリ・マスターズ(パリ)だ。
記事塚越亘/塚越景子 photo:Erste Bank Open 500