男子テニスツアー、Nitto ATPツアー・ファイナルズ Day3。

フェデラーをストレートで破る素晴らしいテニスをした錦織圭(日清食品)だったが、今日はテニスがかみ合わず、ケビン・アンダーソン(南アフリカ)に0-6,1-6で敗れた。
「今年、最悪の試合、何が何だか分からない」試合だったと錦織、スタートからなんと11ゲームを連取され敗れた。

「今日の敗戦は忘れて、とにかく明日、練習で修正、ベストを出すしかない」
2年ぶり3度目の準決勝進出をかけて15日14時(日本時間同日23時)からドミニク・ティエム(オーストリア)と対戦する。
ティエムとの対戦成績は錦織の3勝1敗

錦織圭が準決勝に進むには!

錦織がまずは勝ち、フェデラーがフルセットでアンダーソンを破った場合。
錦織が1セット以上奪い、アンダーソンがフェデラーに勝った場合は準決勝に進出できる。
錦織、フェデラー、共にストレート勝ちした場合は、ゲーム獲得率で、1位、2位が決まる。

アンダーソン戦、フェデラー戦
勝負は僅かの差で決まる。勝負の分れ目。

初日 フェデラー戦

錦織5-6のサービスゲームは攻めるものの0-30とピンチ!
あと2ポイントでセットを失う場面になった。

そんな状態だったが、錦織はまたサーブ&ボレーを選ぶ。
ボレーはフェデラーのバックサイドへ、フェデラーのバックパスはボール一つ僅かにワイド。
錦織の勇気あるプレーで15-30とする。

ここで錦織に凄いプレーが出る。
錦織のセカンド・サーブをフェデラーは待ってましたとばかり、フォアで逆クロス深くへ、
リターン・エースを決められたかと思われたコーナーにきたボールを錦織は手を伸ばしショートバウンドでブロックショット気味に返した!
そのボールはネットをギリギリに越え、錦織のポイントに!エースとなった!

錦織の反応、半端ない!30-30とする。
このファインプレーでナイスキープ、ゲームを自分の流にして勝利した。

アンダーソン戦

対戦成績は錦織の6勝3敗だった。

サービス・エース2本など、アンダーソンのキープで始まる。

勝負の分れ目は7分34秒かかった第2ゲームだろう。

錦織、バックのダウン・ザ・ラインを決め30-15とリードする。
しかしバックをネットの真ん中にかける。いつもなら白帯ギリギリの惜しいショットのミスだが、何か変だ。30-30。
フォアが僅かにワイド、30-40とブレーク・ポイントを握られる。

デュース、攻められるがバックのストレートパスを決め、ゲームポイント。
錦織らしいテニスを見せる。
錦織、フォアをロングで2度目デュース。

3度目のデュース、フォアをネットで3度目のブレーク・ポイント。
フォアで逆クロスからアンダーソンはネットにつく、錦織のバックのパスはロングになってしまった。
7分34秒かかった第2ゲームをアンダーソンが取り、2-0とリードする。

「勝負は僅かの差で決まる。
最近はそれがわかり自信を持ってプレーできている。
自信と共に、より高みを目指し、まだまだ上達できると思ってプレーしている」アンダーソンは試合前に語っていた。
今年のウィンブルドン準優勝(2017年USオープン準優勝も)自信になっている。

「(今日の錦織戦は)最高の試合ができた。
1ポイント、1ポイント集中し、錦織にプレッシャーをかけ続けることができた」と最後まで集中を保ちアンダーソンが圧勝した。

ATPツアー・ファイナル
会場:O2 アリーナ
11月11日(日)~11月18日(日)
ロンドン現地時刻(時差 -9時間)
試合スケジュール
オーダー・オブ・プレー

試合方式は、8人の選手を4人ずつ2組に分け、各組で総当たり戦。
各組の上位2人が準決勝に進出し、トーナメント方式で優勝を争う。

<<ヒューイット Group>>
R・フェデラー(SUI) 1勝1敗
K・アンダーソン(RSA) 2勝0敗
D・ティーム(AUT) 0勝2敗
錦織圭 1勝1敗

<<クエルテン Group>>
N・ジョコビッチ(SRB) 1勝0敗
A・ズベレフ(GER) 1勝0敗
M・チリッチ(CRO) 0勝1敗
J・イズナー (USA) 0勝1敗
ドロー及び成績表

賞金総額:$8,500,000 ATPファイナル
優勝賞金:$2,712,000(約3億円)
(全勝優勝)
優勝賞金:$1,280,000(約1.5億円)
準優勝:$620,000(約7000万円)

ラウンドロビン賞金
出場費:$203,000(2300万円)
1勝につき:$203,000(2300万円)
賞金及びATPポイント内訳

ATPツアー・ファイナルズNHKガオラで生放送
(記事:塚越亘/塚越景子 写真佐藤ひろし/TennisJapan)