森田あゆみ(テニス)マスターズ1000/プレミアムマンダトリーのBNPパリバオープンが、3月6日に米国カリフォルニア州のインディアンウェルズで開幕。日本勢の先陣を切って初戦を戦った森田あゆみは、レシア・ツレンコに、1-6、2-6で敗れ2回戦進出は成らなかった。

試合立ち上がりから、森田の動きは明らかに精彩を欠いていた。今季はストロークの安定感が大きく向上した森田だが、この日はミスが早く、打ち合いでも相手に押される局面が目立つ。第1セットは第3ゲームから5ゲーム連続で落とし、第2セットも最初のサービスゲームでブレークを許す。試合時間は56分。トータルポイント数でも、59対36と大きく差がついた。

完敗の理由は、体調不良だった。

「昨日から体調が悪く、頭痛と喉の痛み、身体のだるさが続いていた。医師には風邪だと言われた」

試合後に森田は、そう明かす。今季は真夏のメルボルンからフェドカップのために極寒のモスクワに移動し、その後も高温多湿のドバイやマレーシア、そして砂漠のインディアンウェルズと、環境の異なる中で過密スケジュールをこなしてきた。その疲れが、ここに来て一気に吹き出しても不思議ではない。重ねて、対戦相手のツレンコは今季絶好調。森田は、安定して成績を残せるようになってきた理由に「ベストの状態で無くても、勝てるようになったこと」を上げるが、今日は自信を持ってプレーする相手の勢いを止めることが出来なかった。

不運も重なったこの早期敗退により、次のマイアミ大会までは、まだ2週間近くの時間がある。「シーズン始めに比べると、今は少しテニスの調子が落ちている」という森田だが、マイアミは大きくポイントを得るチャンスでもある。今が、シーズン序盤の正念場だ。

※写真は、BNPパリバオープンの女子シングルス1回戦でレシア・ツレンコに敗退した森田あゆみ
Photo by Hiroshi sato