5月8日(水)スペイン、マドリードで開催されている Mutua マドリード オープン。 錦織圭が2回戦でクロアチアの トロィッキをストレートで破り16強、3回戦へ進出した。3回戦ではいよいよ第2シードのフェデラーと対戦だ。錦織圭対フェデラーの試合は現地9日(木)の17時ごろ、日本時間だと9日の夜中ごろだろう。
第1セットではトロィッキに先にブレークされ、2-5。そこからブレーク・バックするものの、3度セットポイントを掴まれるがそこをしのぎ逆転した。その試合の詳細をお届けしよう。

<2回戦>
○14)錦織圭 7-5 6-2 ●V.Troicki(SRB)

トスに勝った錦織はレシーブを選んだ。
トロィッキのサーブで始まった。
いきなり30-40とブレーク・チャンスを掴むがトロィッキはナイスサーブなどで逃れる。
お互いにキープが続く。(2-2)
第5ゲームでも錦織はブレーク・チャンスを掴んでいたが、トロィッキはまたナイスサーブなどでキープする。

すると続く第6ゲーム、錦織のサーブ2-3、フォアをネットし、30-40とブレーク・ポイントを握られる。
そのチャンスをトロィッキは大胆に、思い切り回り込みフォア逆クロスを決める。(錦織2-4)

続くゲーム、30-40と錦織にブレーク・バックのチャンスがきた。
錦織はトロィッキのセカンドサーブを思い切りフォアに回り込み叩いたが、押えがきかずにアウト、ジュース。2度目のジュースに持ち込んだが、
トロィッキがフォアのダウン・ザ・ラインをオンラインに決め、キープする。
錦織から2-5になってしまう。

二人のツアーでの初対戦は2010年のジャパンオープン1回戦、その時錦織は 4-6,2-6 で負けている。
トロィッキは準決勝まで進出、優勝したナダルと対戦、6-7(4),6-4,6-7(7) とマッチ・ポイントまで握る接戦をした力の持ち主。2011年12位になっているだけのプレイヤーと感心して見ていた。

しかしここからが錦織の強さ。逆転が始まる。
ドロップ・ショットを決めキープ、錦織3-5。

トロィッキ、5-3、サービィング・フォア・ザ・セット、0-30とする。
15-30から15回のラリー戦、トロィッキはフォアをワイド、15-40とブレーク・バックのチャンスがきた。
30-40から18回のラリー、錦織はフォアの逆クロスを決めてブレーク・バックした。(錦織4-5)

錦織4-5、30-30、フォアをミスし、30-40とセットポイントを握られた。
ファーストサーブはエースと思われたが、主審がチェアーから降りてボールマークを確認、フォルトの判定。
これをフォルトしたらセットが取られる、ちょっと嫌でナーバスになるセカンドサーブだったが、しっかりと入れてジュースにする。(偉い!)

トロィッキのバックのリターンがオンライン、2つ目のセットポイント。
前に出る錦織、トロィッキのダウン・ザ・ラインのパスはネット、2度目のジュースに持ち込む錦織。

ゲームポイントがあったが20回近くの前後左右のラリーはトロィッキが取る。
3度目のジュースでダブルフォルト!3度目のセットポイントをにぎられる。
このプレッシャーの中でも錦織はフォアを打ち切り4度目のジュースに。

15回のラリーでゲームポイント、
長いゲームをしっかりと錦織はキープした。
5-5、錦織の精神的なタフさを感じさせる素晴らしいゲームだった。
偉いそして凄い。すでに52分経過している。

5-5、トロィッキのサーブ、錦織はドロップ・ショットを決めて0-30とする。
0-40となると、トロィッキは遂に頭に来てボールを思い切り叩く、ウオーニングを受けるトロィッキ。

なんと15-40からトロィッキはダブルフォルト!
錦織が6-5と初めてリードする。

6-5、30-30、11回のラリー、錦織はフォアを決め40-30とセットポイント、
トロィッキのショットはアウトになり、錦織が約1時間の末に第1セットを取った。

第2セット

最初のサーブを錦織はブレークする。幸先よいスタートを切った錦織。
ラリーが続き、凄い競り合いだが、少しづつだが錦織のペースになってきているようだ。第2ゲームを15でキープする。

第3ゲームは抜群のタイミングで
ドロップ・ショットを決め0-40とし、ラブでブレーク、3-0だ!

30-30からダブルフォルトで30-40とピンチ、
ジュース後でも2度目のブレーク・ポイントを握られる。
ラリー戦、バックがロングになり、錦織はサーブを落とす。
(3-1)ちょっと嫌な流れになりそうだったが。

ファーストサーブをリターン・エース、15-40とするが、ジュース。
ジュース後にまたブレーク・ポイント、
10回のラリー、振られたがバックのダウン・ザ・ラインに行くかと思えたショットを、なんと錦織は鋭角のクロスコートに!
トロィッキは一歩も動けない。ブレークし4-1とする。

前に出てきてプレッシャーをかけてきたトロィッキに対してトップスピンロブを決めて、40-0。
トロィッキのリターンはアウトになり、5-1と錦織。

5-2、錦織のサービィング・フォア・ザ・マッチ、
バックのダウン・ザ・ラインからネット、スマッシュを決め40-15とマッチ・ポイント
バックのクロスコートのボールをやっと返すトロィッキだがそれはロングに!
錦織が快勝、16強となった。

強い錦織、3回戦はフェデラーと対戦だ。
楽しみな一戦だ!

錦織圭対フェデラー対戦成績は0勝1敗。2011年スイスオープン、錦織はジョコビッチに勝ち決勝に進出したが、フェデラーに6-1, 6-3で敗れた。
自分のテニスをさせてもらえず、フェデラーとの差を感じさせられた試合だった。

錦織 圭 ブログ
錦織 圭 データー 1989年12月29日生まれ 23歳

大会名:Mutua Madrid Open
ATPカテゴリー:€4,300,000 ATP Tour Masters 1000 Madrid Open
WTAカテゴリー:€4,100,000 WTA Tour Premier Madrid Open
会場:La Caja Mágica マドリード
マドリード現地時間(時差-7時間)
期間:05/05-5/12, 2013
ATP、WTA共催大会、男女ともにグランドスラム大会に次ぐ格の大会でトッププレイヤー達が全員参戦している。

オーダー・オブ・プレーPDF版
オーダー・オブ・プレー
ライブスコア

ジョコビッチ敗れた!
<主な2回戦>

○G.Dimitrov(BUL) 76(6) 67(8) 63 ●1)N.Djokovic(SRB)
○2)R.Federer(SUI) 63 63 ●R.Stepanek(CZE)
○3)A.Murray (GBR) 76(11) 76(3) ●F.Mayer(GER)
○4)D.Ferrer(ESP) 75 62 ●D.Istomin(UZB)
○5)R.Nadal(ESP) 63 64 ●B.Paire(FRA)
○14)錦織圭 75 62 ●V.Troicki(SRB)

<1回戦>
○14)錦織圭 63 62 ●J.MELZER(AUT)
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シングルスドローネット版

アザレンカ敗れる
<主な女子2回戦>

○1)S.Williams(USA) 62 75 ●W)Domínguez Lino(ESP)
○2)M.Sharapova(RUS) 61 62 ●Q)C.Mchale(USA)
○E.Makarova(RUS) 16 62 63 ●3)V.Azarenka(BLR)
○L.Robson(GBR) 63 61 ●4)A.Radwanska(POL)

<1回戦>
S. CIRSTEA(ROU) 3-0ret. ●森田あゆみ
女子ドロー

森田あゆみ ブログ
森田あゆみ データー 1990年3月11日生まれ 23歳

(記事 テニスジャパン 塚越 亘 photo/Mutua Madrid Open)