奈良くるみ(テニス)ウィンブルドン予選の女子決勝が20日にロンドン郊外のローハンプトンで行われ、奈良くるみはキャロライン・ガルシアに、1-6、5-7で敗れ本戦出場はならなかった。

19歳のガルシアは、フランスの期待を一身に背負う期待の若手。2年前に、そのプレーを見たアンディ・マリーが「彼女は未来の世界1位だ」とツイッターで発言したほどの才能の持ち主だ。

奈良はそのガルシアに、第1セットは一気に攻められた。ガルシア本人も「最も得意なショット」だと認めるサービスを武器に、早い展開でウイナーを量産するフランスのホープ。奈良は懸命にボールを追い3本のブレークポイントをつかみとるが、流れを引き寄せるには至らなかった。

だが第2セットは、奈良が集中力を上げて攻勢に出る。「芝は集中力が切れると流れを一気に失うが、逆に高めていけば、再び流れを引き戻せるサーフェス」だと言う奈良は、バックのダウンザラインで積極的に攻め、ウイナーを次々に奪っていった。リターンからもプレッシャーをかけ、ネットで決める場面も多い。第2セットでは通算4本のブレークポイントを手にし、ラリー戦では常に奈良が優勢に立った。

だがその度に、ガルシアの高速サーブが奈良のチャンスを奪っていく。「くるみは、芝では特に危険な選手。たくさんのブレークポイントに面したけれど、サービスが勝利の鍵となった」とガルシア。最後はゲームカウント、5-5からガルシアに突き放され、奈良の3年ぶりのウィンブルドン本戦出場はならなかった。
 
これで日本勢のウィンブルドン挑戦は全て終了。ウィンブルドンの予選に日本勢は男子4選手、女子3選手が参戦し、添田豪が予選を突破し本戦出場を決めている。

※写真は、ウィンブルドン女子シングルス予選決勝で敗退した奈良くるみ
Photo by Hiroshi sato