テニスのグランドスラム大会を主催する国際テニス連盟(ITF)が今年のチャンピオンを選出し、男子車いすテニスの世界ランク1位である国枝慎吾(29歳)を2013年のチャンピオンに認定した。国枝が年間チャンピオンになるのは、3年ぶり5度目のこととなる。
国枝は今シーズン、年初の全豪オープンで自身14個目となるメジャータイトルを獲得。さらにタイトルには届かなかったが全仏オープン、全米オープンでも決勝に進出した。また、シーズン最終戦であるNEC車いすテニスマスターズでもタイトルを獲得し、シーズン通算41勝7敗、世界ランキング1位でシーズンを終えていた。
昨年と一昨年は怪我のために受賞を逃していた国枝は「今回が5度目のITF世界チャンピオンとなることを誇りに思うとともに、来シーズンへの大きな自信になります。世界チャンピオンになることは、いつでも目標の一つですし、来年もこのタイトルを取れるようにベストを尽くします」とコメントしている。
この他の種目では、女子シングルスでセリーナ・ウィリアムズ(32歳、米国)が、男子シングルスでノバク・ジョコビッチ(26歳、セルビア)が世界チャンピオンとなった。
今年のセリーナはシーズンを通して78勝4敗と無敵に近い活躍、全仏オープンと全米オープンを含む11大会でタイトルを獲得した。2009年以来となる年度末ランキング1位でシーズンを終え、2年連続4度目の受賞となった。
ジョコビッチは世界ランキング1位の座をラファエル・ナダル(27歳、スペイン)に譲ったものの、全豪オープンで優勝、全仏オープンでベスト4、ウィンブルドンと全米オープンで準優勝と、グランドスラムでの安定した好成績が評価された。またデビスカップでは出場した7試合全てで勝利し、セルビアの決勝進出の原動力となった。
男子ダブルスでは、ボブ・ブライアン(35歳、米国)、マイク・ブライアン(35歳、米国)のブライアン兄弟が通算10度目の受賞。女子ダブルスでは、サラ・エラニ(26歳、イタリア)とロベルタ・ビンチ(30歳、イタリア)のペアが2年連続となる受賞となった。
世界チャンピオンの授賞式は、全仏オープン期間中となる6月3日にパリで催されるITF世界チャンピオンディナーにて行われる。
※写真は、全豪オープン車いす部門で、2年ぶり6度目の優勝を果たした国枝慎吾
Photo by Hiroshi sato