21日、オーストラリアのメルボルンで開催されているテニスのグランドスラムである全豪オープンは男子シングルス準々決勝2試合が行われ、第7シードのトマーシュ・ベルディハ(28歳、チェコ)と第8シードのスタニスラス・ワウリンカ(28歳、スイス)がそれぞれ勝利を収め、準決勝に進出した。

デイセッション最後の試合に登場したベルディハは、第3シードのダビド・フェレール(31歳、スペイン)と対戦。過去3年間はベスト8止まりだったベルディハだったが、この日は6-1、6-2、2-6、6-4と、3時間4分でフェレールを振り切り、今大会では初めてとなるベスト4進出を決めた。

この日の勝利により、グランドスラムの4大会全てでベスト4進出を達成したベルディハだったが、もう1つ大きな記録を達成していた。「これがロッド・レーバー・アリーナでの初勝利だったんだ」とベルディハ。

「この大会で初めての準決勝進出や、ロッド・レーバー・アリーナでの初勝利とか色々なものがかかっていたんだ。僕にとっては、とても特別な試合さ。とにかく勝てて、ものすごく嬉しいよ」

2012年の全米オープン以来となるメジャー4強入りを果たしたベルディハは、準決勝でワウリンカと対戦する。ワウリンカはこの日のナイトセッションで行われた試合で、第2シードのノバク・ジョコビッチ(26歳、セルビア)に2-6、6-4、6-2、3-6、9-7のフルセットで勝利、ジョコビッチの大会4連覇を阻むとともに、昨年の全米オープンに続くメジャー2大会連続となるベスト4入りを果たした。

第2、第3セットを連取して優位に立ったワウリンカだったが、第4セット終盤でジョコビッチにブレークを許し、勝敗の行方はファイナルセットに委ねられる。ベスト4の座をかけた最後のセット、大会4連覇を目指すジョコビッチが第3ゲームでブレークを奪うも、ワウリンカが直後の第4ゲームでブレークバックに成功。その後はお互いに一歩も譲らぬ展開となり、サービスキープが続く。

今大会のファイナルセットはタイブレークではなく、ロングセット方式が採用されおり、どちらかが2ゲーム以上の差をつけて6ゲーム以上を獲得した時に決着となる。

ゲームカウントも6-6を超え、1ブレークが勝利に直結するファイナルセット終盤。第16ゲームでワウリンカがこの試合初めてのマッチポイントを迎えると、ジョコビッチはサーブ&ボレーで挽回を試みるが、放ったフォアボレーがラインを割りゲームセット。3時間59分の死闘を制したワウリンカに軍配が上がった。

ワウリンカは昨年の全米オープン準決勝でもジョコビッチと対戦しており、その時はフルセットで敗戦していた。また、ワウリンカとジョコビッチの対戦はこれまで17回あるが、対戦成績はジョコビッチが15勝2敗と圧倒。ワウリンカがジョコビッチに勝利したのは、2006年以来のこととなる。