25日、男子テニスツアーのマスターズ1000シリーズであるソニー・オープンはシングルス4回戦が行われ、第20シードの錦織圭(24歳)が第4シードのダビド・フェレール(31歳、スペイン)を7-6(7)、2-6、7-6(9)のフルセット、3時間5分の死闘の末に破り、自身初となる今大会ベスト8進出を果たした。

お互いに3度のブレークとなった第1セット、これをタイブレークで先取した錦織だったが、第2セットに入るとフェレールの反撃を許し、セットオールに追いつかれてしまう。第3セットは第1セットと同様に接戦となり、お互いに譲らないままタイブレークに突入する。

昨年の今大会でも4回戦でフェレールと対戦し、そして敗退していた錦織は、最終セットのタイブレークでフェレールに4本のマッチポイントを握られたが、そのピンチを全て切り抜けると、最後の最後でフェレールを突き放し勝利を掴んだ。錦織がフェレールに勝利したのは、2012年のロンドン五輪以来のこと。また、錦織にとって、これがトップ10から奪った10勝目となった。

昨年まで2年連続で4回戦で敗退していたものの、ようやくベスト8への道を切り拓いた錦織は、準々決勝で第5シードのロジャー・フェデラー(32歳、スイス)と対戦する。この日、フェデラーは第9シードのリシャール・ガスケ(27歳、フランス)を6-1、6-2で一蹴、自身3度目の今大会制覇に向けて万全の状態をアピールしている。

錦織とフェレールの試合について聞かれたフェデラーは「圭はフェレールと大変な試合をしたことは明らかだね。だけど、ロッカールームやプレイヤーズレストランの誰もが注目した、素晴らしい試合だった。最後は圭が上手くやったね」と、錦織のプレーを評価。

「今日の僕は短い時間で試合を終わらせたのに対し、彼はフェレールと本当に厳しい試合をしたことはアドバンテージになると思う。そのアドバンテージを生かせるか?彼がしっかりと回復してくるかは、明日になれば分かること。だけど明日、コート上で彼がいつものように全力を尽くしてくることは確信しているよ」

錦織とフェデラーはこれまでに2度の対戦をしており、戦績は1勝1敗の五分。2011年のスイス・インドア決勝ではフェデラーが勝利し、昨年のマドリッド・マスターズ3回戦では錦織がフルセットで勝利していた。