一般社団法人「Japan Women’s Tennis Top50 Club」(JWT50)は、大東建託株式会社とのスポンサー契約のもと、2023年シーズンにITF女子1万5000ドル(W15)大会を、4月に2大会、6月に1大会、合計3大会を新設した。それに伴い2月28日、都内にて記者発表会が行われた。

4月は大阪、福井で2週連続、6月は千葉(翌週は埼玉にてITF大会が開催)にて行われるこの大会は、若手選手への機会創出と共に、遠征での移動、経費の負担を抑えることができる。

また、2大会ごとに同じボールを使用し、練習コートも面数を確保。開催中の大会にてワイルドカード選手権を行うため、1回戦で負けてもすぐに練習や試合ができるので、ポイントを持っていない選手へのチャンスが広がる。

この日は、各大会のトーナメントディレクターを務める伊達公子、杉山愛、森上亜希子が登壇し、今大会開催への思いや、開催経緯などについて語った。

伊達は「開催に至ったのは、とにかく日本の女子テニス界にもう1度強い選手たちが育ってきてほしい、それにつきます」とかつての盛り上がりの復活を願う。

さらには「テニスはとてもグローバルで、華やかなところを目にすることが多いと思うので、大きな大会に目が向きがちですが、ピラミッドの底辺が無ければ上を目指すことは絶対にできません。トップ50を経験した私たちだからこそ底辺の大事さが分かるので、この大会の設立を考えました」と開催意図を述べた。

杉山愛は「何もポイントがない状況で海外に行くのはとてもリスキーだと思います。そういう意味では特に若手の日本人選手にトライしようと背中を押しやすい環境になるかと思います」と若手へのチャンスの場になることを願う。

そして森上亜希子は「私は2年くらいこのカテゴリーを抜け出せずに苦労しました。最後はここで抜け出せなかったら、テニスを辞めるくらいの気持ちで戦うことで、上へと行けました。そういう覚悟を持って臨んでほしいと思っています」と自らの経験を語ってくれた。

世界のトップを経験してきた彼女たちの知見が、日本女子テニスの未来を作っていくことだろう。

■大会名称
W15大阪 大東建託オープン supported by JWT50
開催期間:2023年4月17日~23日、会場:ITC靭テニスセンター
トーナメントディレクター:伊達公子

W15福井 大東建託オープン supported by JWT50
開催期間:2023年4月24日~30日、会場:福井県運動公園テニスコート
トーナメントディレクター:杉山愛

W15柏 大東建託オープン supported by JWT50
開催期間:2023年6月5日~11日、会場:公益財団法人吉田記念テニスセンター
トーナメントディレクター:森上亜希子

JWT50ホームページ

取材・写真:保坂明美