
3月26日、博多の森テニス競技場で行われた「『大正製薬 リポビタン 第48回全国選抜高校テニス大会』男子個人戦決勝。湘南工科大附の櫻井義浩が、名経大市邨の鈴木志翔を 6-3, 6-3 のストレートで下し、見事頂点に立った。
この勝利により、櫻井は、9月の全米オープンジュニア予選のワイルドカードを獲得。世界への挑戦権をその手に掴み取った。
■男子個人戦決勝
櫻井義浩(湘南工科大附)6-3 6-3 鈴木志翔(名経大市邨)
試合は序盤から、櫻井の圧倒的なパワーがコートを支配した。海外のITFジュニア大会を回り、体格の勝る相手と渡り合ってきた櫻井は、武器であるフォアハンドのスピードボールを惜しみなく打ち込み、積極的に主導権を握る。各セットともに一時は 5-1 とリードを広げる盤石の展開を見せ、鈴木の猛追を受けてもその流れを渡すことなく、最後までコート上で躍動し続けた。

対する鈴木は、持ち前のフットワークと粘り強いラリーで応戦を試みたが、両セットともに立ち上がりの硬さから後手に回る展開を強いられた。「2年前に対戦したときよりラリーがつなげられるようになり、成長を実感できた」と手応えを口にする一方で、「もっと早く対応できていれば」と、櫻井の放つプレッシャーを前に序盤の出遅れを悔やんだ。

各校の2年生エースがシードに名を連ねる中、1年生で頂点に立った櫻井は「正直、個人戦で優勝できるとは思っていなかった」と本音を吐露する。しかし、団体戦で敗戦した苦い経験を糧に「弱気にならずアグレッシブに攻めきれたこと」を勝因に挙げ、大舞台で見事にメンタルを立て直してみせた。
今後の展望として、櫻井は全米オープンジュニアを見据え、「海外選手のパワーに当たり負けしないよう、さらにフィジカルを強化したい。まずは予選を勝ち抜き、本戦で一つずつ勝利を積み重ねたい」と、世界基準の肉体改造と技術向上を誓う。一方、準優勝の鈴木も「今後はミスを減らす速さと、フィニッシュボールの決定力を磨きたい。インターハイでは全試合勝利し、今度こそ優勝を掴み取る」と、今大会で得た自信と明確な課題を胸に、夏のリベンジを目指す。
世界を見据える1年生王者と、再起を期す2年生エース。両者の進化は、日本の高校テニス界をさらなる高みへと引き上げていくに違いない。




【3月26日(木)の試合結果】
■男子SF
櫻井義浩(湘南工大附)8-4 稗田光(関西高校)
鈴木志翔(名経大市邨)8-3 小野倫太郎(四日市工)
■男子F
櫻井義浩(湘南工大附)6-3 6-3 鈴木志翔(名経大市邨)
取材・写真/保坂明美


