8月30日(土)、ニューヨーク、USオープン
男子シングルス3回戦が行われ、第10シードの錦織圭は世界ランキング26位、第23シード、アルゼンチンのL.MAYER(27歳)を6-4,6-2,6-3で破り2008年USオープン初出場で16強となって以来の4回戦進出を決めた。
ドローができた時点では右足親指の手術後なので出場が危ぶまれていたのだが。

錦織圭インタビュー
「6年ぶりにベスト16になれて嬉しい。」

「とてもいい感じになっている。
怪我があったのにこうやってここまで来て、自信を積み重ねてきた。
ブランクが気にならないぐらいプレーできている。
ほぼ不安はない。ポイント間もしっかり動ける。
試合勘は問題ない。毎試合やるたびに自信を得られている。
いい方向に向かっている。」

「1回戦は怪我のことを気にしながらの戦いとプレーがどれだけ戻るのか?不安があったが、意外にいいプレーも出て、感覚が良かった。
次の試合が山となる。」

「18歳の時、フェレールに勝った後、ほぼ満足して次の試合は上の空だった。
今は当たり前のようにここに来て、先はまだまだ長いという感じ。全然違う。
当たり前のようにここにいる。
ハングリーになっている。」と試合後のインタビューに応える錦織。

4回戦ではその宿敵、第5シード、カナダのラオニッチと対戦する。
二人の対戦成績は錦織の2勝1敗、2012年のジャパンオープン決勝で勝ち、今年のウィンブルドン4回戦では負けている。

「ラオニッチはサービスの角度もあり、他の選手にはないものがある。
リターンがキーになる。
少ないチャンスを生かせるようにしたい。」

「ラオニッチは年も近く、やりにくい選手。
でも勝たないといけない。
上に行くためには倒さなくてはいけない選手だ。」

「ラオニッチも強い選手を破り強くなってきているので、上の選手の壁を破るという同じ土俵で立っている。
同じような立場の選手。
頑張ります。」と錦織はインタビュー・ルームを後にした。

<錦織圭3回戦詳細>
〇10)錦織圭 6-4 6-2 6-3 ●23)L.MAYER(ARG)

対戦成績 錦織の1勝0敗、2013年のウィンブルドンで錦織が7-6(5)、6-4,6-2で勝っている。

コート17に錦織が登場。大勢の観客が陣取る。
後ろの日陰のスペースに何とか潜り込む。

マイヤーのゲームで始まる。
錦織はミスのないプレーで3つのブレーク・ポイントを握る。
が、マイヤーの大きな伸びやかなバックスイングのサービスで逃れるなどキープする。

錦織のファーストもいい。
ダブルフォルト1つあるが、1-1キープ。

マイヤーの第3ゲーム、
1つブレーク・ポイントがあるが、またしても跳ねるセカンドサービスを返せない。
こういう展開は試合が長くなりそうだ。

マイヤーは試合巧者でサーブ&バッククロスボレーを見せる。

錦織はほとんど半面のフォアクロスウィナー。この角度を打てるのはそうはいない。
自分のミスがほとんどない。とてもいい状態だ。(3-3)

マイヤーの第7ゲーム、
錦織のフォアアングルパスウィナー。
一撃必殺のショットだ。しかも、速い。
気合が入っているのがわかる、ブレークし4-3。

錦織の第10ゲーム、
ファーストサービスでポイントが取れるようになったのが大きい。
また、バッククロスウィナー。
このバックがフォア以上に厚く、なおかつコントロール&確率がいいのだ。相手も困る。

フォアリターンがアウト。
39分で6-4先取。幸先がいいぞ!調子がいい。

第2セット

マイヤーの第1ゲーム、
サービスワイドの角度あるのを錦織のフォアクロスリターンエース。
完璧に読んだ。そうでないとここには打てない。
ブレーク!最初のブレークは大きい。

錦織の第6ゲーム、
0-40のピンチから錦織のバックダウンザラインウィナー。
エアーKのバック版だあ~!
錦織のオンラインフォアクロス2つからバッククロスウィナー。
5ポイント連続で挽回。4-2キープ。
このキープは番大きい!

気落ちしたマイヤーの第7ゲームをダウン。(錦織5-2)

最後はマイヤーのバックダウンザラインがアウト。
6-2でこのセットも連取した錦織。とてもいい感じだ。

ここまで1時間9分。
隣の席のアルゼンチンのご夫婦が「ニシコリはとても強いわね。」と言ってきたので、「マイヤーもいいプレーヤーですよ。」と言ってあげた。
そしたら、「でも今日は勝てないわね。」と冷静に分析していた。

第3セット

錦織の第2ゲーム、
錦織のフォアクロスアプローチ。これをマイヤーのフォアダウンザラインパスウィナー。
段々、先に読まれてきたぞ!
マイヤーのフォアクロスアプローチからバッククロスボレーウィナー。
すごい!矢継ぎ早の攻めだ!攻めに転じる早さはマイヤーは持っているので警戒!
錦織、サーブを落とした!(0-2)

マイヤーの第5ゲーム、
錦織のバックダウンザラインパスウィナー。
また、ランニングフォアアングルパスウィナー。
スーパーショットが出た~!
無理してセカンドを強く打って、ダブルフォルト!
ブレーク・バックだ!

錦織の第8ゲーム、
15-40を含め、5つのブレーク・ポイントを掴まれるが、
119マイルのサービスセンターエース。
また、セカンドを狙われるが、ギリギリリターンミスに助けられる。
4回のデュースの末、5-3キープ。

これは大きなゲームを踏ん張った。

最後はマイヤーのフォア逆クロスがサイドアウト。
6-3で錦織が勝利。
1時間52分の完勝だ!

マイヤーもいいが、錦織がいい時はこの相手には負けないことがわかった。
強いということ!4回戦進出!

次はラオニッチだ。
リターンに集中すれば、必ず勝てるはず!
ガンバレ!

大会データー:2014 USオープン
会場:Billie Jean King ナショナル テニスセンター、NY、アメリカ
賞金総額:$36,000,000(約40億円)
優勝賞金:(約2億円、男女同額)
128ドロー、ハード
予選8/19-8/23,2014
本戦8/25-9/08,2014
大会日程
現地時刻(時差-13時間)
オーダー・オブ・プレー
ライブ・スコア

<男子3回戦>
〇1)N.DJOKOVIC(SRB) 63 62 62 ●S.QUERREY(USA)
〇22)KOHLSCHREIBER(GER) 76(4) 46 76(2) 76(4) ●13)J.ISNER(USA)
〇9)J.TSONGA(FRA) 64 64 64 ●CARRENO BUSTA(ESP)
〇8)A.MURRAY(GBR) 61 75 46 62 ●A.KUZNETSOV(RUS)

〇3)S.WAWRINKA(SUI) w/o ●B.KAVCIC(SLO)
〇16)T.ROBREDO(ESP) 36 63 76(4) 63 ●N.KYRGIOS(AUS)
〇10)錦織圭 64 62 63 ●23)L.MAYER(ARG)
〇5)M.RAONIC(CAN) 76(5) 76(5) 76(3) ●ESTRELLA BURGOS(DOM)

6)T.BERDYCH(CZE) vs T.GABASHVILI(RUS)
19)F.LOPEZ(ESP) vs D.THIEM(AUT)
14)M.CILIC(CRO) vs 18)K.ANDERSON(RSA)
4)D.FERRER(ESP) vs 26)G.SIMON

7)G.DIMITROV(BUL) vs D.GOFFIN(BEL)
12)R.GASQUET(FRA) vs 20)G.MONFILS(FRA)
17)BAUTISTA AGUT(ESP) vs A.MANNARINO(FRA)
2)R.FEDERER(SUI) vs M.GRANOLLERS(ESP)

<男子2回戦>
〇10)錦織圭 64 61ret. ●P.ANDUJAR(ESP)
17)F.LOPEZ(ESP) 64 36 64 76(4) ●Q)伊藤竜馬

<男子1回戦>
〇10)錦織圭 62 64 62 ●W.ODESNIK
〇Q)伊藤竜馬 62 36 57 4-1ret. ●S.JOHNSON(USA)
〇5)M.RAONIC(CAN) 63 62 76(1) ●Q)ダニエル太郎
P.LORENZI(ITA) 61 62 21ret. ●Q)西岡良仁
ドロー

<女子2回戦>
B.BENCIC(SUI) 64 46 61 ●31)奈良くるみ

<女子1回戦>
〇31)奈良くるみ 62 61 ●A.WOZNIAK(CAN)
〇19)V.WILLIAMS(USA) 26 63 63 ●クルム伊達公子
〇16)V.AZARENKA(BLR) 67(3) 64 61 ●土居美咲
女子ドロー

伊藤竜馬、ダニエル太郎、西岡良仁 本戦入り!
男子予選ドロー
女子予選ドロー

錦織 圭 ブログ
錦織 圭 データー1989年12月29日生まれ、24歳

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奈良くるみ WTAデーター1991年12月30日生まれ、22歳

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クルム伊達公子 データー 1970年(昭45年)9月28日生まれ、43歳

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土居美咲 WTAデーター 1991年4月29日生れ 23歳

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伊藤竜馬 データー 1988年5月18日生れ、26歳

西岡良仁1995年9月27日生れ、18歳

ダニエル太郎1993年1月27日生れ、21歳

(記事テニスジャパン 塚越 亘 レポート森下泰 photo/H.Sato)