第90回記念大会橋本総業全日本テニス選手権は、東京・有明テニスの森で開催。8日、男子シングルス決勝が行われ、第2シードの内山靖崇(23歳、北日本物産)は6年ぶりの優勝を目指す第1シードの添田豪(31歳、GODAIテニスカレッジ)と対戦し7-6(6)、6-4で勝利し、シングルスで念願の初優勝を果たした。

内山靖崇がついに初優勝「よく走らされました」

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決勝戦は緊張した立ち上がりの中、第1セット、内山に何度もチャンスが訪れたが、チャンスを逃したことで添田に流れが傾く様相を呈したが、思い切りの良いプレーでタイブレークを戦い、セットポイントを握られるも我慢強く、そして攻撃的な場面もあり、本当によく走り、バランスの取れたプレーで観客を沸かすプレーを披露した。

添田豪内山靖崇は今回が5度目の対戦となった。2014年は添田がチャレンジャー大会で対戦し3戦3勝、今年7月のグランビーのチャレンジャー大会では内山が添田を6-2 、6-2で勝利し初勝利をあげていた。

内山靖崇は今大会シングルスでは2012年と14年の準決勝進出が最高の成績だったが、昨年のチャンピオン、第3シードの江原弘泰(日清紡ホールディングス)と対戦し内山から6-2、1-0とリードしたところで江原が腹筋の怪我による途中棄権により勝利、初めての決勝へ進出し優勝を果たしていた。

内山靖崇は、試合後のコメントでは「今日の試合はタフな試合で無我夢中でプレーしていた。普段から一緒に練習してくださったり、大先輩なので失うものはないと戦えた。目の前の1ポイントだけを考えて戦えた」。小さい頃からの憧れで2度の優勝を誇る先輩と決勝での対戦。「よく走らされました、よいプレーを引き出してもらった」と、コメントをしていた。

添田豪、準優勝も「素直に悔しいです」

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添田豪は2008年と09年に大会連覇し6年ぶりの出場となった今大会は14連勝で決勝に進出したが、3度目のタイトル獲得はならなかった。添田豪は試合後、「素直に悔しいです」とコメントを残した。

第90回記念大会 橋本総業 全日本テニス選手権 公式サイト

記事:長嶋秀和
写真:Tennis Navi