5月26日(金)ジュネーブ・オープン
負けた! 錦織圭が! マッチポイントを逃れた時はまた大逆転か?と思われたが
ファイナル・セット、2-5、
錦織のサーブで15-40とマッチポイントを握られた。
しかしそこを挽回した時は、
もしかしたら、昨日の準々決勝、3つのマッチポイントからの大逆転劇が再現されるのでは?と期待されたが、
錦織圭(日清食品)はM.ヅベレフ(33位ドイツ)に4-6,6-3,3-6で敗れ決勝進出を逃してしまった。
ドイツの記者は「錦織戦、ミーシャ(ズベレフ)は彼のキャリアでベストのクレーコートでのプレーをした。ベースラインから頭脳的なプレーだった。きっと弟のサーシャ(ズベレフ)の活躍に刺激を受けているのだろう。」
と教えてくれた。
弟のA.ヅベレフはジョコビッチを破りイタリアンオープンに優勝し、20歳の若さでトップ10を切り9位になっている。
(フレンチ・オープンのドローでは錦織と同じ山、第9シードで順調に両者が勝ち進むと4回戦で対戦することになる強敵だ。)
身近な弟の活躍は兄に刺激を与えているのだろう。
今年の1月のオーストラリアン・オープンでは第1シードのマレーを破り、優勝したフェデラーに敗れたが8強。
2月にはランキングも自己最高の30位にもなっている。
「クレーでもネットに出てくる選手、違ったタイプのプレーヤー」
サーブ&ボレー、チップ&チャージとネットに詰める攻撃的なプレーヤーと錦織は警戒していたが、
試合が始まると違っていた。
むしろ受け身で粘り、錦織のプレーをかわし、必要な時はカウンターを打ってくる。
錦織のミスが重なり錦織は先にセットを落とす。
しかしさすが錦織圭、相手のプレーに慣れると主導権を握りセカンドセットを取り返す。
「相手のサーブが良く、どっちに来るか読めなかったし、リターンを返せなかった。」と錦織。
ファイナル・セットでは錦織のサーブ2-5で、15-40とマッチポイントを握られる。
最初のマッチポイント、25回続いたラリー戦、錦織、最後はフォアでオープンに決めた。
2本目のマッチポイント、ヅベレフはチャンスを掴みネットに出てきた、
絶体絶命!ポンと決められてしまう!
ところがヅベレフはそのボレーをネットする!尾を引きそうなミスだ。
錦織は2度目のデュースでキープする。
ヅベレフ、5-3、サービング・フォ・ザ・マッチだ。
サーブ&ボレーなどで40-0とマッチポイント。
そのマッチポイントは錦織のバック深くへファースト・サーブを放ち、
やっと返した錦織のリターンをオープンに決めた。
2本目のマッチポイントはイージなボレーミスだった。
3本目のマッチポイント、プレッシャーが凄くかかるところだったが、迷うことなくファースト・サーブを放ちボレーで決めた。
予選から勝ち上がってきたヅベレフのプレーは、相撲で言えば大関を狙っている高安のようなものかな?
気合充分、プレッシャーを力にして、まだ本調子でない錦織のプレーを上回った。
「もちろん優勝できれば最高だったが、ポジティブに考えたい。」と錦織。
気持ちはもうフレンチ・オープンにむいている。
(記事塚越亘 取材協力photo/ⒸBanque Eric Sturdza Geneva Open)
ジュネーブ・オープンデーター
Banque Eric Sturdza ジュネーブ・オープン
賞金総額 €540,310(7千万円) ATP250
優勝 €85,945(1千200万円) 250ポイント
準優勝 €45,265(600万円) 150ポイント
4強 €24,520(320万円) 90ポイント
8強 €13,970 45ポイント
2回戦 €8,230 20ポイント
1回戦 €4,875 0ポイント
2017.05.21 - 2017.05.27
会場:The Tennis Club Geneva
ジュネーブ時間
<<準決勝>>
〇1]S.Wawrinka(SUI) 63 76(4) ●A.Kuznetsov(RUS)
〇Q]M.Zverev(GER) 64 36 63 ●2]錦織圭
<<準々決勝>>
〇1]S.Wawrinka(SUI) 46 75 62 ●6]S.Querrey(USA)
〇A.Kuznetsov(RUS) 62 16 75 ●L]C.Stebe(GER)
〇Q]M.Zverev(GER) 64 75 ●5]S.Johnson(USA)
〇2]錦織圭 26 64 76(6) ●K.Anderson(RSA)
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