10月2日 楽天ジャパン・オープン初日。

ワイルドカードで出場の内山靖崇(北日本物産)が予選勝者のF・シュクゴール(クロアチア)を6-3, 3-6, 6-1のフルセットで破り、ツアー初勝利をあげた。
19歳の高橋悠介(三菱電機)、添田豪(GODAI)は接戦を挑むが惜しくも敗れた。
杉田祐一(三菱電機)、ダニエル太郎(エイブル)の1回戦は3日に行われる。

内山靖崇 嬉しいATPツアー本戦初勝利

第1セット、内山が3ゲームを連取し3-0、第4ゲームを始めたところで突然雨が降り始めた。

屋根を閉めるために約30分中断。いやな中断だったが、しっかりと第1セットを取る。

第2セットは3オールで、右かかとを痛める。
「そっちに気が・・・・」と集中力を切らしセットを落とす。

ファイナルセットでは先にブレークし、5-1とリード、サービング・フォ・ザ・マッチを迎える。
初のATPツアー勝利で固くなるのではと心配したが、積極的なプレーで40-0とマッチポイント。

40-15、2度目のマッチポイントはサービス・エース!
決まった!と思われたが、なんとレットのコール。

試練が続くが、勝ちビビルことなくサービスをしっかりと入れると、相手のリターンはネット。
遂にATPツアー本戦で初の勝利を掴みきった。「言葉にならないほど嬉しい。」と内山。

内山、今年2月、島津全日本室内テニス選手権でATPチャレンジャー初のタイトルを獲得するなど、「少しずつツアーで積み重ねたものが試合で出せるようになっている。」と自信溢れるプレーで勝利した。

2回戦では、第1シード、今年のウィンブルドン準優勝、第1シードのM・チリッチ(クロアチア)と対戦する。
「失うものがないので、全てをぶつけたい。」と対戦を心待ちにしている内山靖崇だ。

内山靖崇(北日本物産)
1992年8月5日生まれ、25歳
身長183cm /体重76kg
北海道札幌市出身
2004年全日本ジュニア12歳以下優勝、全国小学生大会優勝
盛田ファンドIMGアカデミーで修行
2009年全豪ジュニア・ダブルス準優勝
2010年大阪市長杯ワールドスーパージュニア優勝
2015年全日本選手権優勝
ATPランキング214位 内山靖崇ATPデーター
内山靖崇ITFデーター
2013年よりデ杯プレーヤー 内山靖崇デ杯成績

予選突破19歳高橋悠介vsハリソン

予選突破 積極的なテニスをした高橋悠介 19歳

予選を突破、見事本戦入りした高橋悠介が挑んだ。
2ゲームを連取し、ハリソンのサーブで0-40とするがブレークできなかった。
「あそこを取っていたら、違った展開になっていたと思う。」と悔しがる高橋。

しかしそんな気落ちしてしまいそうな展開だったが、第2セットを取り返し、ファイナル・セットでも一歩も引かずに積極的なラリー戦でハリソンを追い詰める。

高橋サーブで4-5、15-30、左右に振りネットにつく、ハリソンは大きく深いロブを上げる。
高橋はそれを躊躇せずにスマッシュ!思い切り打ったが、ロング、15-40とマッチポイントを掴まれてしまう。

そこでへこたれないのが高橋の心の強さ、そのピンチをデュースに持ち込む。

2度目のデュースで5-5にするゲームポイント、攻める高橋だが、スマッシュをロングに。

3度目のデュース、攻められたハリソンはまたも高いロブを上げる。それを高橋は躊躇なくスマッシュ。しかし結果はまたまたロング、3度目のマッチポイントを握られる。

最後は攻めたフォアがネットにかかってしまい悔しい敗戦になってしまった高橋だ。

高橋の攻めに手を焼いたハリソンが豊富な経験から高橋を攻めさせ、ここで3度のスマッシュのミスを誘った経験勝ちだった。

「本当に悔しい」と涙を見せた高橋。
しかしテニスでは高橋の方が素晴らしいかった。
いつまでも続く大きな拍手がそれを語っていた。

高橋悠介、綿貫陽介共に19歳、違ったタイプの二人のプレーヤーはお互いに刺激しあいながらツアーで活躍するようになるだろうと感じさせた戦いだった。

添田豪も惜敗

添田豪最高ランキング47位(2012年7月)

添田vsマナリノ
添田「USオープン、デ杯、今日の試合と良いテニスができているので、この調子を維持できれば100位に戻れるチャンスはあると思う」。33歳、一児の父となった添田豪のテニスは若々しかった。

WOWOW連日生放送

日本人プレーヤー1回戦
杉田祐一 vs B・ペア(フランス)
ダニエル太郎 vs 盧彦勲(台湾)
〇内山靖崇 63 36 61 ●F・スクゴル(クロアチア)
〇R・ハリソン(米国) 64 46 64 ●高橋悠介
〇A・マナリノ(フランス) 75 76(3) ●添田豪
ドローPDF

高橋悠介見事予選突破
<<予選決勝>>
〇高橋悠介 76(1) 62 ●V・ポシュピシル(カナダ)
<<予選1回戦>>
〇高橋悠介 61 62 ●メネンデスセイラス(スペイン)
〇ティアフォー(米国) 62 64 ●上杉海斗(慶大)
〇シチパス(ギリシャ) 46 76(5) 62 ●伊藤竜馬(北日本物産)
〇ハンフマン(ドイツ) 63 64 ●島袋将(早大)
〇ポシュピシュル(カナダ) 76(5) 76(5) ●綿貫陽介(グローバルプロテニスアカデミー)
予選ドローPDF
ダブルス
マクラクラン勉/内山靖崇組と松井俊英/杉田祐一組出場
ダブルスドロー

記事塚越亘/塚越景子 写真/鯉沼宣之/伊藤功巳/TennisJapan

ATPツアー本戦初勝利の内山靖崇