全仏オープンは男子シングルスは3回戦を迎え、シード勢同士の対決が始まった。やはりこの段階になると試合のレベルは急上昇し、各選手たちもそのエンジンを全開にし始める。2009年の覇者で今大会は第3シードのロジャー・フェデラー(29歳、スイス)は、第29シードのヤンコ・ティプサレビッチ(26歳、セルビア)と対決。6-1 6-4 6-3と、まったく危なげないプレーで勝ち切り、4回戦へと進んだ。
「みんなの目がラファとジョコビッチに向いていて、僕はまるで蚊帳の外だ」と笑いながら、自分の試合がサブコートとなるスザンヌ・ランランコートで2試合続けて組まれたことに関しても、「全然気にならないよ。まあもちろん、センターコートに戻りたいけどね」と意に介さず、「僕は長年ここでずっと優勝することを期待されてきていたけど、それはもう果たした。今はナンバー3としてのプレッシャーもあるけれど、昔よりはずっとリラックスできている」と話している。
さらに、「ノバク(ジョコビッチ)はいいプレーをしているね。それとフェレールも調子がいいみたいだ。ツォンガとワウリンカの試合も楽しみだし、ガスケの試合も見たいな。今日はテニスファンにとっていい一日だと思うよ」と余裕の雰囲気のフェデラー。
こういう時の実力者は本当に怖い。今大会のフェデラーに注目しておきたい。
現地レポート:浅岡隆太