erika_sema_20110924_1.jpg★女子テニス・WTA Premier 5大会
■$2,050,000 TORAY PAN PACIFIC OPEN, TOKYO, JAPAN(Hard)
24日、東京都江東区有明テニスの森で開催されているWTAプレミア5大会、東レ・パン・パシフィック・オープン・テニス(ハードコート)のシングルス予選最終ラウンドが行われた。


予選2日目は、本戦出場者を決める戦い。日本勢は飯島久美子(29歳)、不田涼子(24歳)、藤原里華(30歳)、瀬間詠里花(22歳)の4人が本戦出場をかけてコートに登場した。
見事予選を勝ち残り、本戦出場を果たしたのは瀬間詠里花だ。瀬間の相手はラケル・コップジョーンズ。28歳のベテランで、アメリカ人選手らしくしっかりとした強打と攻撃的なネットプレーが持ち味の選手。現在はノーランキングで、欠場者が出たために空いたワイルドカード(主催者推薦)枠での出場だったが、初戦では瀬間の姉である瀬間友里加(24歳)を破っている。
erika_sema_20110924_2.jpg「最初は緊張していたが、目の前の一球に集中するようにした」と試合後の瀬間は言う。第1セットはコップジョーンズの厚い当たりのストロークに押され、ネットで仕留められるパターンでの失点を繰り返していた瀬間だったが、第2セットに入って状況が変わる。
瀬間は「相手はラリー戦ではミスも出ていた。前に出てこられないように、意識して深くボールをコントールするようにした」と話している。緊張していると言いながらも、冷静に相手の出方をうかがいながら、自分のプレーを修正していくテニスを、今季の瀬間は身につけていた。「今年はグランドスラム(の予選)でも全部プレーできている。そこで見たり戦ったりして学んだことはたくさんあった。夏にはあまり勝てなかったが、自分がやるべきことを続けてきた。それを積み重ねてきた結果だと思う」と瀬間は胸を張った。瀬間は1-6 6-1 6-4の逆転でコップジョーンズを倒し、自身初のWTAツアー(世界女子テニスツアー)の本戦出場を決めた。
本戦では1回戦で、世界ランク28位のマリア・キリレンコ(24歳、ロシア)と対戦することが決まっている。
しかし、18人もの日本女子が予選に挑んで、突破できたのは瀬間詠里花ただ一人。瀬間個人にとっては大きな一歩だが、日本女子には大きな課題が残った形になる。
今大会には現ナンバー1のウォズニアッキを始め、ウィンブルドン覇者のペトラ・クビトバ(21歳)、全米覇者のサマンサ・ストーサー(27歳)など、今の女子のトップが集結している。日本国内でこれだけのトップ選手たちが見られる機会は、この大会と大阪のHPオープンのみ。予選で涙を飲んだ選手たちも、彼女たちがどんなボールを、どんな場面で、どんなタイミングで打ちながらテニスを組み立てているのか、あるいは試合前から試合に到るまで、そして試合後はどんな風に生活しているのかなど、学べることは一つや二つではない。日本女子の今後の奮起を期待したい。
※写真は瀬間詠里花、クリックで拡大
◆関連サイト
ライブスコア(大会公式サイト)
大会特集

WTA International:東レ・パン・パシフィック・オープン・テニス

シングルス
1回戦

キャロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)[1] BYE
レベッカ・マリーノ(カナダ) vs ジャーミラ・ガイドソバ(オーストラリア)
ココ・バンダウェイ(米国)(Q) vs 鄭潔(中国)
カイア・カネピ(エストニア) vs フラビア・ペンネッタ(イタリア)[15]
アグニエシュカ・ラドワンスカ(ポーランド)[9] vs 土居美咲(W)
アンジェリーク・クルベール(ドイツ)(Q) vs ボヤナ・ヨバノフスキ(セルビア)
バルボラ・ザーロバ・ストリツォバ(チェコ) vs アナスタシア・セバストバ(ラトビア)
エレナ・ヤンコビッチ(セルビア)[8] BYE
ビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)[3] BYE
BEGU, Irina-Camelia(ルーマニア) vs PLISKOVA, Karolina(チェコ)(Q)
ウルシュラ・ラドワンスカ(ポーランド)(Q) vs クララ・ザコパロバ(チェコ)
PLISKOVA, Kristyna(チェコ)(W) vs シャハー・ピアー(イスラエル)[16]
彭帥(中国)[10] vs ジル・クレイバス(米国)(Q)
クリスティーナ・マクヘイル(米国) vs タミラ・パスゼック(オーストリア)
FALCONI, Irina(米国) vs 森田あゆみ
マリオン・バルトリ(フランス)[7] BYE
サマンサ・ストーサー(オーストラリア)[6] BYE
瀬間詠里花(Q) vs マリア・キリレンコ(ロシア)
ROBSON, Laura(英国)(W) vs アレクサンドラ・ドゥルゲル(ルーマニア)
アナスタシア・ロディオノワ(オーストラリア)(Q) vs アナ・イバノビッチ(セルビア)[12]
ドミニカ・チブルコバ(スロバキア)[14] vs マグダレナ・リバリコワ(スロバキア)
イベタ・ベネソバ(チェコ) vs アナスタシア・ヤキモバ(ベラルーシ)
ヒセラ・ドゥルコ(アルゼンチン) vs ツベタナ・ピロンコバ(ブルガリア)
ベラ・ズボナレワ(ロシア)[4] BYE
ペトラ・クビトバ(チェコ)[5] BYE
MINELLA, Mandy(ルクセンブルク)(Q) vs クルム伊達公子
バニア・キング(米国) vs 張帥(中国)
アランツァ・ルス(オランダ) vs アナスタシア・パブリュチェンコワ(ロシア)[11]
ユリア・ゲルゲス(ドイツ)[13] vs PARMENTIER, Pauline(フランス)
グレタ・アーン(ハンガリー) vs ソフィア・アルビドソン(スウェーデン)
タマリネ・タナスガーン(タイ) vs ペトラ・チェトコフスカ(チェコ)
マリア・シャラポワ(ロシア)[2] BYE

シングルス予選
予選最終ラウンド

○アンジェリーク・クルベール(ドイツ)[1] 6-1 7-5 ●カイチェン・チャン(台湾)[10]
○ココ・バンダウェイ(米国)[2] 4-6 6-4 6-3 ●SPEARS, Abigail(米国)
ウルシュラ・ラドワンスカ(ポーランド)[3] 4-6 6-2 6-1 ●藤原里華[16]
○MINELLA, Mandy(ルクセンブルク)[11] 5-7 7-5 6-3 ●アラバン・レゼー(フランス)[4]
○ジル・クレイバス(米国)[5] 6-1 7-5 ●不田涼子
○PLISKOVA, Karolina(チェコ)[14] 6-2 6-1 ●飯島久美子[18]
○アナスタシア・ロディオノワ(オーストラリア)[7] 6-1 6-0 ●DIYAS, Zarina(カザフスタン)[13]
瀬間詠里花[8] 1-6 6-1 6-4 ●ラケル・コップジョーンズ(米国)(W)

予選1回戦

○アンジェリーク・クルベール(ドイツ)[1] 6-2 6-3 ●高雄恵利加
○カイチェン・チャン(台湾)[10] 3-6 7-6(2) 6-1 ●手塚玲美(W)
○ココ・バンダウェイ(米国)[2] 6-3 6-2 ●中村藍子
○SPEARS, Abigail(米国) 7-5 0-6 6-2 ●GOJNEA, Madalina(ルーマニア)[12]
ウルシュラ・ラドワンスカ(ポーランド)[3] 6-4 6-4 ●沢柳璃子(W)
藤原里華[16] 6-2 6-2 ●浜村夏美(W)
アラバン・レゼー(フランス)[4] 6-1 2-6 6-4 ●加藤未唯(W)
○MINELLA, Mandy(ルクセンブルク)[11] 6-2 7-6(4) ●尾崎里紗(W)
○ジル・クレイバス(米国)[5] 7-5 6-0 ●石津幸恵
不田涼子 6-4 6-4 ●波形純理[15]
飯島久美子[18] 6-1 6-1 ●米村明子(W)
○PLISKOVA, Karolina(チェコ)[14] 6-2 6-2 ●青山修子(W)
○アナスタシア・ロディオノワ(オーストラリア)[7] 6-2 6-0 ●岡あゆみ(W)
○DIYAS, Zarina(カザフスタン)[13] 6-1 6-3 ●井上明里(W)
瀬間詠里花[8] 6-4 6-1 ●江口実沙
○ラケル・コップジョーンズ(米国)(W) 6-1 6-3 ●瀬間友里加[17]
※カッコ[ ]内数字はシード順位、W:主催者推薦出場、Q:予選通過者