■ニッケ全日本テニス選手権86th
11日、東京都の有明テニスの森公園テニスコート(ハードコート)で開催されている第86回ニッケ全日本テニス選手権は、男子シングルスの準々決勝が行われ、第1シードの伊藤竜馬(23歳)、第3シードの守屋宏紀(21歳)、第4シードの松井俊英(33歳)、ワイルドカード(主催者推薦出場)の田川翔太(20歳)が勝ち4強入りした。誰が勝っても初優勝という顔ぶれになった。


初優勝を狙う伊藤は、今年は4大大会USオープンの本戦出場も果たした。対戦相手は昨年準優勝のベテラン、第8シードの鈴木貴男(35歳)。第1セットは鈴木のサーブ&ボレーに苦しんだが、タイブレークを7-3で制すると、第2セットは本来の実力を発揮、6-2でベテランを退けた。
同じくサーブ&ボレーを得意とするベテランの松井は、サウスポーで第9シードの竹内研人(23歳)と対戦。落ち着いたプレーで6-4 7-5のストレート勝利を収めた。
守屋は、これまで何度となく対戦している第5シードの近藤大生(29歳)と対戦。激しい打ち合いになったが、ストローク戦で守屋が優位に立つと、近藤はネットプレーを入れて揺さぶりにかかったが、守屋のパッシングが冴え、6-3 6-2のストレートで守屋が勝利した。
快進撃を続ける大学生(インカレ)チャンピオン、田川の勢いが止まらない。強烈なフォアハンドを武器に、この日は、第11シードの若手プロ、内山靖崇(19歳)を6-3 6-4のストレートで下した。日本人離れしたフォアハンドで、パワープレーヤーの内山を翻弄、4強入りを決めた。
これで男子は4強が出揃った。鈴木が敗れたことにより、誰が優勝しても初優勝の顔ぶれとなった。
準決勝では、まず伊藤と松井が対戦する。伊藤は2日連続でサーブ&ボレーヤーとの対戦となる。実力的には伊藤が上、ベテランの松井が得意のネットプレーで挑戦する形となる。
そして、守屋と田川の若手対決。この2人は湘南工科附属高の1年先輩と後輩、高校時代は先輩には敵わなかったと言う田川だが、今の勢いからすると予断を許さない。守屋も高校3年生の時にワイルドカードで出場した全日本で4強入りしている。その時よりも十分な準備をして臨んでいる守屋の充実ぶりも目立つ。楽しみな一戦となった。

全日本テニス選手権

男子シングルス
準決勝

伊藤竜馬[1] vs 松井俊英[4]
守屋宏紀[3] vs 田川翔太(W)

準々決勝

【トップハーフ】
伊藤竜馬[1] 7-6(3) 6-2 ●鈴木貴男[8]
松井俊英[4] 6-4 7-5 ●竹内研人[9]
【ボトムハーフ】
守屋宏紀[3] 6-3 6-2 ●近藤大生[5]
○田川翔太(W) 6-3 6-4 ●内山靖崇[11]

3回戦

【トップハーフ】
伊藤竜馬[1] 6-2 7-5 ●綿貫裕介[15]
鈴木貴男[8] 6-4 3-6 6-3 ●関口周一[12]
松井俊英[4] 6-4 6-4 ●宮﨑雅俊[14]
竹内研人[9] 6-3 6-3 ●小ノ澤新[6]
【ボトムハーフ】
近藤大生[5] 6-4 6-3 ●李在紋
守屋宏紀[3] 6-3 6-4 ●井藤祐一[13]
内山靖崇[11] 7-5 6-4 ●仁木拓人[7]
○田川翔太(W) 3-6 6-3 6-2 ●杉田祐一[2]

2回戦

【トップハーフ】
伊藤竜馬[1] 6-2 6-1 ●内田海智(W)
綿貫裕介[15] 3-6 6-0 6-4 ●栗林聡真
関口周一[12] 6-3 6-1 ●松永浩気
鈴木貴男[8] 6-2 6-2 ●遠藤豪
松井俊英[4] 6-3 5-7 7-6(7) ●片山翔
宮﨑雅俊[14] 6-3 6-2 ●ロンギ正幸
竹内研人[9] 6-4 6-3 ●斉藤秀
小ノ澤新[6] 6-2 6-0 ●長尾克己
【ボトムハーフ】
近藤大生[5] 6-1 6-0 ●松崎勇太郎
○李在紋 6-7(4) 6-3 6-4 ●江原弘泰[10]
井藤祐一[13] 6-1 6-0 ●喜多文明
守屋宏紀[3] 6-3 6-2 ●小野陽平
仁木拓人[7] 6-2 6-2 ●志賀正人
内山靖崇[11] 6-3 7-5 ●小山慶大
○田川翔太(W) 6-4 6-2 ●佐藤文平[16]
杉田祐一[2] 6-2 6-2 ●權伍喜

1回戦

【トップハーフ】
伊藤竜馬[1] BYE
○内田海智(W) 6-0 6-1 ●松田隼十
○栗林聡真 6-3 6-2 ●小山裕史
綿貫裕介[15] BYE
関口周一[12] BYE
松永浩気 6-0 6-3 ●菊池玄吾
○遠藤豪 6-2 6-0 ●福田勝志
鈴木貴男[8] BYE
松井俊英[4] BYE
片山翔 6-2 6-2 ●佐野紘一
○ロンギ正幸 6-2 6-1 ●畠中将人
宮﨑雅俊[14] BYE
竹内研人[9] BYE
斉藤秀 4-6 7-5 6-4 ●伊藤潤
○長尾克己 3-6 7-6(7) 6-4 ●藤井信太
小ノ澤新[6] BYE
【ボトムハーフ】
近藤大生[5] BYE
○松崎勇太郎 3-6 6-1 6-2 ●前原健太朗(W)
○李在紋 7-5 6-4 ●湯原雅人
江原弘泰[10] BYE
井藤祐一[13] BYE
喜多文明 3-6 7-6(5) 7-6(4) ●松尾友貴
○小野陽平 6-7(6) 7-5 6-1 ●一藤木貴大
守屋宏紀[3] BYE
仁木拓人[7] BYE
○志賀正人 2-6 7-6(5) 6-2 ●今井慎太郎
○小山慶大 6-4 6-3 ●古田陸人
内山靖崇[11] BYE
佐藤文平[16] BYE
○田川翔太(W) 6-1 6-1 ●佐藤博康
○權伍喜 6-4 6-3 ●吉備雄也
杉田祐一[2] BYE
※カッコ[ ]内数字はシード順位、W:主催者推薦出場、BYE:1回戦免除