21日、大会の6日目に入り、徐々に選手たちの調子が露になってきた。好調組はさらにギアを上げ、何とか粘り強く戦ってきた選手たちはこらえ切れず敗れていく。


状態が心配されていたのはマリア・シャラポワ(24歳、ロシア)。前哨戦をスキップし、全豪へはぶっつけ本番。昨秋の左足首の故障で、終盤はフォームを崩しており、実戦での調整なしで全豪入りしたのだから、ここまでの好調ぶりが逆に意外に思えるほどだ。今日の相手は粘り強さで知られるドイツのアンジェリーク・クルベール(24歳、ドイツ)。しかし、シャラポワは序盤から積極的に攻勢に出て一気に流れを掌握し、6-1 6-2のストレートで押し切ってしまった。ポイントを相手に決めに行くのが早いのは、近年のシャラポワの特徴だが、それで最後までミスを出さずに打ち切れているのは好調の証。ただ、昨季は突然崩れて戻らなくなることが多く、まだ安心していい状態とも思えない。「このままの調子でいければいい」と本人もまだ納得はしていない様子で、今後も目が離せない。
セリーナ・ウィリアムズ(30歳、米国)はハンガリーのグレタ・アーン(32歳、ハンガリー)に6-1 6-1と貫禄のストレート勝ちで危なげなく3回戦を突破し、第2シードのペトラ・クビトバ(21歳、チェコ)はマリア・キリレンコ(24歳、ロシア)を圧倒して6-0で第1セットを取ると、第2セットの2ゲーム目でキリレンコが棄権。4回戦に進んだ。
一方で、第7シードのベラ・ズボナレワ(27歳、ロシア)がエカテリーナ・マカロワ(23歳、ロシア)にまさかの敗戦を喫した。昨季終盤は右肩の故障で苦しんでいたズボナレワだけに、状態が心配だ。また、第9シードの
マリオン・バルトリ(27歳、フランス)が中国の鄭潔(チェン・ジー)(28歳、中国)に3-6 3-6で敗れて姿を消した。鄭潔は2010年にベスト4の実績を持ち、全豪は得意とする舞台だけに、不気味な存在となってきた。