初戦の添田豪(27歳)の勝利を受け、コートに立った錦織圭(22歳)だったが、相手はテニス界を代表する「エースマスター」、イボ・カロビッチ(32歳)。錦織はカロビッチのサービスゲームではまったくと言っていいほどチャンスメイクができず、反撃も単発に終わり、4-6、4-6、3-6のストレートで敗れた。
試合の後半では錦織がリターンを合わせ始め、エースを奪う場面も複数回作ったが、その都度カロビッチに正面から突破された。「相手のサービスが良くて、ちょっとリードしてもすぐに挽回された」と錦織は試合後に悔やんだが、対するカロビッチからすれば作戦通りだったようだ。「完璧な試合ができた。試合前に立てていた作戦はいくつかあったが、それらをミックスさせて相手に的を絞らせなかったのがうまくいったんだろうと思う」。カロビッチに自由にテニスをされてしまえば、錦織と言えども止めようがないということなのだろう。
しかし、デ杯はこれで終わりではなく、2日目はダブルス、3日目には再びシングルスが回ってくる。「明日のダブルスは勝っても負けても自分の試合が(勝負のかかった状態で)回ってくる。次は頑張りたい」と錦織。初日の1勝1敗は「想定内のこと。2勝なんて簡単に行くとは考えていなかった」と竹内映二監督は話している。日本が勝利するには、あと2勝が必要だが、クロアチアも調子を上げているだけに、2日目以降も目が離せない。
写真:テニスジャパン