SRIスポーツ株式会社は、2012年5月1日をもって社名を「ダンロップスポーツ株式会社(英文名称:DUNLOP SPORTS CO.LTD)」に変更すると発表した。
SRIスポーツは、2003年7月に住友ゴム工業株式会社からスポーツ事業部門が分社化し、社名を母体である住友ゴム工業の英文名称「SRI」を使い「SRIスポーツ株式会社」としてきた。2006年10月に東証一部上場、その後はクリーブランドゴルフ社の買収、海外での事業拡大に取り組んできた。
2月15日に、東京千代田区の大和スカイホールにて行われた記者会見では、代表取締役社長 野尻恭氏が登壇し、今後のビジョンを語った。
母体である住友ゴム工業株式会社が2003年にオーツタイヤ株式会社と合併した際、さまざまな事業部が分社、子会社化し、SRIスポーツを始め「SRI」を冠した子会社が多く設立された。SRIという名称はグループの統一感を出すことはできたが、その後、SRIスポーツという会社の認知度がなかなか上がらないことが常に問題視されていたと語る野尻社長。しかし、2006年の一部上場、2007年のクリーブランド買収と非常にエネルギーの伴う事業が続き、社名変更することに時間がかかったという。
野尻社長は中期経営目標(2012~2015)の達成テーマとして、「事業を発展させ成長する企業集団」「会社とブランドの認知度を向上させる」「企業理念と経営ビジョンを社員が共有し実践する」と3つを掲げた。会社とブランドの認知度の向上のためには、社名の認知向上が不可欠という。経営目標は、売上高1000億企業を目指す、経常利益率は10%以上。
また、現在の販売子会社「株式会社ダンロップスポーツ」は、社名を「株式会社ダンロップスポーツマーケティング(英文名称:DUNLOP SPORTS MARKETING CO.LTD.)」に2012年4月1日をもって変更する予定という。
なお、社名の変更については、3月27日に開催予定の定時株主総会において、定款の一部変更が承認されることを条件としている。
SRIスポーツ沿革(歴史)
●住友ゴム工業(スポーツ事業) | |
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1909年(明治42年) | 英国ダンロップ社の工場の誘致、日本初の近代的ゴム工場として創業 |
1917年(大正6年) | ダンロップ護謨(極東)(株)を設立 |
1930年(昭和5年) | 神戸工場において国産初のゴルフボールと硬式テニスボールの生産開始 |
1961年(昭和36年) | テニスボール「ダンロップフォート」の生産開始 |
1964年(昭和39年) | ゴルフクラブの国内生産を開始 |
1972年(昭和47年) | 加古川工場操業。テニスボールの生産を神戸工場より移管 |
1973年(昭和48年) | 日本で初のゴルフトーナメント企画会社「ダンロップスポーツエンタープライズ」を設立 |
1994年(平成6年) | 兵庫県丹波市にゴルフ科学センター完成 |
1996年(平成8年) | ゴルフボール生産専用の市島工場完成 |
1997年(平成9年) | 北米地域の販売会社を米国に設立 |
1998年(平成10年) | インドネシアにてゴルフボールの生産を開始 |
2000年(平成12年) | 「ゼクシオ」ゴルフクラブ、ゴルフボールを発売 |
2001年(平成13年) | 欧州地域の販売会社を英国に設立 |
2002年(平成14年) | オセアニア地域の販売会社を豪州に設立 |
●SRIスポーツとしての分社以降 | |
2003年(平15成年) | 住友ゴム工業のスポーツ事業部門が分社独立し、SRIスポーツ(株)設立 |
2006年(平成18年) | 東京証券取引所市場第一部に上場 |
2007年(平成19年) | タイにテニスボールの製造会社を設立 米国のゴルフクラブメーカー、Cleveland Golf Company,Inc.を買収 |
2008年(平成20年) | クリーブランドゴルフ社買収に伴い販売会社を統合 |
2009年(平成21年) | 中国、香港に販売会社を設立 |
2010年(平成22年) | 南アフリカの販売会社を子会社化 |
2011年(平成23年) | 韓国に販売会社を設立 「ゼクシオ セブン」(7代目)ゴルフクラブ発売 |