ロンドン郊外で開催中のウィンブルドン選手権は26日に男女1回戦を行い、女子の昨年優勝者のペトラ・クビトバが、試合序盤で苦戦しながらも初戦突破。2位のビクトリア・アザレンカや、同大会4度の優勝を誇るセリーナ・ウィリアムズら上位陣は、いずれもストレート勝利で危なげなく2回戦へと駒を進めた。


昨年のウィンブルドン優勝を機に、一挙に女子テニス界の新女王候補へと躍り出たクビトバ。だが今シーズンはケガなどもあり、思うような結果が残せていない。今日の試合でも、長身のアクグル・アマンムラドワ相手に、序盤で1-4とリードされる苦戦を強いられた。
それでも、試合が進むにつれ相手のサーブに順応しはじめたクビトバが、第1セット終盤で立て続けにブレークに成功。第2セットも、その流れを引き継ぎ最初のゲームをブレークすると、以降は自分のサービスゲームを集中してキープし、結果としては6-4、6-4でストレート勝ちした。
今年の全仏オープンにて、キャリア初のグランドスラム初戦敗退を喫したウィリアムズ。その経験もあったためか、この日の試合では勝利後に涙を見せるほど、なみなみならぬ思い入れで挑んでいたようだ。対戦相手のバーバラ・ザハロワ・ストリコワは、小柄ながらも攻撃的で、ドロップショットなどトリッキーなプレーも得意とする。ウィリアムズが劣勢にまわることもあったが、「全仏の初戦敗退で、どんなことがあっても歩み続けなくてはいけないことを学んだ」というかつての女王は、ブレークされてもすぐにブレークバックする執念を見せ、6-2、6-4で粘る相手を突き放した。
今年2月に全豪タイトルを手にしたアザレンカも、イリナ・ファルコニに6-1、6-4で完勝。初のウィンブルドン優勝に向けて、よい仕上がりを見せていた。