ロンドン郊外で開催中のウィンブルドン選手権で、28日に男女2回戦が行われ錦織圭がフローレント・セラを6-3、7-5、6-2で破って、3回戦進出を決めた。
2日前に2カ月ぶりの復帰戦をウィンブルドン初勝利で飾った錦織が、さらに調子をあげてきた。この日の試合では、立ち上がりこそ相手のようすを伺うようなプレーだったが、2ゲームを落としたあとにエンジンが温まってきたか5ゲーム連取。つぎのゲームではダブルフォルトを2本連ねて落としてしまうが、続く相手のサービスゲームをすぐにブレークし、幸先よく第1セットを先取した。
第2セットでも、やはりダブルフォルトをきっかけにブレークを許す場面もあったが、その後は自分のゲームをキープし、ここぞという場面で一気に加速しブレークする強者のテニス。第3セットでは、スライスやロブなど緩急つけたストロークで相手を完全に翻弄し、一度もブレークポイントを与えることなく快勝した。
ダブルフォルトが時折重なったことに関し、コーチのダンテ・ボッディーニは「腹筋のケガをして以来、一番練習ができていなかったのがサーブ。なので時折、感覚がつかめないことがあるのだろう」と説明。「次の試合までに、重点的に修正していく」と話した。
試合後の錦織のコメントをお伝えする。
――復帰初戦のウィンブルドンで3回戦に進めた感想は?
率直に嬉しいですね。今日の相手は予選上がりで、僕が勝たなくてはいけない立場にあったので、その中で3セットで勝てたのは自信になります。グランドスラムで上に行くためには、競らずに勝つのは必要なことですね。
――腹筋や、初戦で捻った足首の状態は?
悪くはなかったです。腹筋も、まだ違和感はあるけれど悪化はしていなかったし、痛みは全くないので。足首は少し気になりますけれど、試合には全く響かなかったので大丈夫でした。
――ダブルフォルトが多かったことに関しては?
軽いイップスというか、まだサーブの練習が足りてないためか、安定していない感じはありました。今日の試合で唯一悪かったのがサーブです。トスがばらついたり、バランスを崩すことがあったので、練習で修正していきたいです。