ボールへの執念


レオが3敗しているイスラエルの12歳以下No1の選手。(11歳)
技術がものすごく高いわけではありませんが、ビデオでも分かるように「ボールを絶対に取ってやる」という執念を感じます。

昨日行われた、フィードインコンソレーションの結果です。
2R 6-7(4), 4-6 Alexander J. Rushin(USA)
残念ながら敗退です。これでアメリカ遠征の全日程が終了しました。

最後の試合は、スコアこそ競りましたが、ポイントを組み立てて取るということがあまり出来ませんでした。
相手は体が大きく、一発のショットがレオよりも強力、そしてボレーやドロップショットのタイミングが上手い選手。
ファーストセットは3-1リードから次のゲームを落とすと、相手がレオのペースと展開に段々と合ってきます。そこから今回の遠征でかなり徹底して練習していた、ペースや球種の変化、戦術で勝負出来れば良かったのですが、スピードと左右のコースの変化のみでポイントを組み立てようとしていたので、エースも多く取りましたが、相手がそのペースに慣れてきてからはカウンターを打たれたり、前に落とされて試合をコントロールされました。
パワーのある選手に対して今日のようなテニスをしていては、どちらが勝利するか分からない非常に危険なゲームになります。
どうして取り組んできた事を使わなかったのかと聞くと、この選手に対して使用するのは自信がなかったのだそうです。これは考え方を徹底して伝え切れていなかった私のミスかもしれません。
これまで慣れ親しんできたプレーをすることは心地良いのかもしれませんが、昨日のような選手を打ち破る事は難しくなります。
私にとっても大きな勉強になりました。

この試合、レオの中では一生懸命戦っていたと思いますが、今後、今大会に参加しているメンバーの上位グループに食い込むには、ボールに飛びつく位の執念、気迫が必要と感じます。
いくら技術、体力があっても最後に必要なのは、この部分が大きなウエイトをしめるのではないでしょうか。
今回オレンジボール18歳以下の男子で準決勝まで勝ち進んだ西岡選手のプレーには、レオに必要な執念や、気迫を感じました。
これまでそのような経験をあまりしてきたことがなく、仲間内の競争の中で揉まれてきた経験の少ないであろう彼に、今すぐこの部分を要求するのは酷かもしれません。もちろん最初からそのような気持ちを備えている選手はいるでしょうが、そういった選手達も厳しい試合を何度も乗り越えてきて、その環境の中で身につけてきた部分だと思います。
しかし、本人が本当に必要性を感じなければ、身につけるのが難しいのも事実。
頑張れ、レオ。

日程が終了しましたので、私は一足先に今日の夜便でマイアミを出発してバンコクに戻り、年末年始の大イベントallout challengeに参加します。
今回お世話になりましたコーチ、選手達、レオ、レオ君のお父さん、サポートして頂いたアカデミーのコーチの皆様、この1ヶ月間、大変良い勉強をさせて頂きました。
遠征中も応援のメッセージを頂いた方にも感謝しております。

ここで戦える選手を育てて、またこの舞台に戻ってきたいと思います。
有り難うございました。


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