9月23日 東レ・パンパシフィック・オープン
決勝が行われ、大坂なおみ(日清食品)はチェコのカロリナ・プリスコバ(26歳)に残念ながら、4-6,4-6で敗れた。
大坂「(私の試合を観に)来てくれてありがとう。来年、頑張る」と目に涙を浮かべ感謝の言葉をのべた。
たくさんの応援ありがとう。期待に応えられなくてゴメンナサイ。来年こそこの東レPPOで優勝したい。
と言う気持ちだったのだろう。
しかし素晴らしい成績。たくさんの夢を見させてくれた。
ファンのみならず、日本人はみな、大坂なおみのことを誇りに思っているだろう。
誇りに思う
「大きな大会で勝った後は気が抜けてしまう。その中でナオミは集中力を保っていた。疲れから体調が100%ではなかったが、それでも良いプレーをした。今週の結果を誇りに思う」とサーシャ・バイン・コーチ。
大坂なおみの強打 封印される
<<シングルス決勝>>
◎カロリナ・プリスコバ(チェコ) 6-4,6-4 ●大坂なおみ
カロリナ・プリスコバ(26歳)。ツアー10勝。今年はシュツットガルトで優勝している。
プリスコバは三戦連続のフルセットを戦い決勝に進出。ここまでの試合時間は7時間。
他方、大坂は全てストレート勝ち。3時間チョット、半分の試合時間で勝ち上がっていた。
第1セット
大坂のサーブで始まる。
2本のサービス・エースを決めるなどラブゲームでキープする上々の滑り出し。
第3ゲームもラブでキープ。
大坂楽勝の気分が漂う。しかし勝負はわからない。
ここまでほとんど簡単なミスのなかった大坂が、今大会初のダブルフォルトを犯す。
15-30からドライブ・ボレーを決め30-30とするが、ラリーをネット。
そしてブレーク・ポイントはワイドとミスし、先にブレークを許す。
そのままブレーク・チャンスがなく、第1セットを4-6で落とした。
これまでの試合と違い、プリスコバは強打では対抗しない。
大坂のパワープレーを受け流しながらプレー、時々ダウン・ザ・ラインや逆をついた攻撃をしプレッシャーをかける。
サーシャ・コーチはコーチングに出ようとイスから立ち上がるが、大坂はタオルを頭から被ってしまいコーチの方を見なかった。
自分で解決しようとしているのだろうか。
第2セット
一進一退の攻防。互いにゲームをキープ。
大坂がサーブをキープし、4-3となったところで、大坂は東レPPO大会期間中で初めてのオンコート・コーチングを要求する。
サーシャ・コーチは「気持ちが入り過ぎている。ギリギリのエースを狙う必要はない」とやさしく諭すようにアドバイスをする。
しかし第9ゲーム、ダブルフォルト一つ、ファースト・サーブも入らず、ラブでブレークされてしまった。
一方のプリスコバは40-0とマッチポイントを握る。
「(大坂は)サーブがすごいので、サーブが大事になると思った」と、要所で186cmの長身を生かし鋭いサーブを決め自分のサービス・キープに集中していた。
マッチポイントは大坂のバックサイドへクリーン・サービス・エースを決め優勝を手にした。
プリスコバは結婚したて。そのことが観客に伝えられると祝福の拍手が起こる。
「勝ってしまってゴメンナサイ、でも(大坂は)明るい未来が待っている」とプリスコバは優勝スピーチと共に大坂の将来性を称えた。
大坂なおみ
インタビュー
「プリスコバが、本当に素晴らしい試合をしていたと思う。サービスもとても良かった。
プリスコバはもっと攻撃的な選手。今日はプレーを作ってくるような感じ。そこは意外だった」
「休む暇がなかったので疲れを感じる。
USオープンから良い試合を続けられて、今大会もできていたと思っている。それを考えれば良い2週間だったなと思う」
「(WTAファイナルの)シンガポールにはぜひ行きたい。私の中で、今年一番重要な部分を占めている。その前に2試合あるので、多くの試合に勝ち、良い試合をしていきたい」
「USオープン優勝から、ものすごくたくさんのことが早く進んできている。まだゆっくり、自分なりに何が起こっているのか消化できていない」
敗戦の原因を聞かれると
「それがわかっていたら、自分で修正できた。。。みんな(プレスの人たち)の方が私よりわかっているのじゃない?」と笑いを誘い、いつもの明るい大坂なおみを見せてくれた。
大坂、中国の武漢オープンでは第7シードでプレー予定だったが、体調不良でプルアウトした。
武漢オープン・ドロー
東レPPOで優勝した加藤未唯/二宮真琴組ダブルスで出場。青山組も出場。
ダブルスドロー
$2,746,000 Premier 5 武漢オープン
記事:塚越亘 塚越景子 写真 鯉沼宣之/TennisJapan