2026年7月2日(木)〜4(土)に英国スコットランドのエジンバラ(Craiglockhart Tennis Centre)にて開催された『全英ジュニア選手権 Lexus Scottish Junior Open (16U) 2026(英国カテゴリーG2)』にて、英国在住の日本人男子ジュニア、湯藤慶寿(ゆとうけいじゅ)がウェールズに続き優勝を飾った。

「Grade 2」は、イギリステニス協会が主催する全国大会に位置づけられるカテゴリー。1学年上の選手がメインとなる厳しい舞台でありながら、ここ最近の好成績によって、一つ年下の湯藤は第1シードとして大会に臨んだ。

湯藤は「第1シードということは気にし過ぎず、1試合ずつ、相手をリスペクトし全力を出すことだけを考えて大会に出ました」と振り返る。大会が始まると、優勝を争うと予想されていた他のシード選手たちが2回戦までに次々と敗退する波乱の展開に。準決勝からは当初想定していなかった選手との対戦となったが、「とにかく対戦相手のことは気にせず、目の前の1ポイントに集中して戦い続けました」と、大人のような冷静さで自らのプレーを貫いた。

さらに選手たちを苦しめたのが、この時期のスコットランド特有の台風のような強風だった。他の選手たちが風にイライラを募らせ自滅していく中、湯藤は「最後まで上手く対応し続けられた」と語る。その言葉通り、決勝では英国人のセブリジャス・スナーキスを6-3、6-1のストレートで圧倒。大会を通じて1セットも落とさず、タイブレークにすらもつれ込ませない「完全優勝」という結果で頂点に立った。湯藤自身も「かなり出来過ぎの結果で驚いています」と喜びを口にした。

今回の優勝により、湯藤が今年の目標の1つ目として掲げていた「同学年全英ランキング1位に返り咲くこと」を無事に達成。次なる見据える目標は、夏休みの練習を経て、10月にイングランドで開催される全英ジュニアでの優勝、そして「三連覇」の達成だ。

さらに今年、もう一つの大きな目標としているのが「西岡良仁選手が主催するYoshi’s Cupに出場し、優勝に向けて全力でプレーすること」だという。来年からは本格的に海外遠征の量を増やしてITFジュニアランキングを積み重ね、2028年1月の全豪ジュニア以降のグランドスラムジュニアへの出場、そしてジュニア世界ランキング1位という、未来の目標へ向かってステップを上がる。

将来の大きな夢は「プロになり、日本人として初めて単複で世界一になること」。そして、3つ上の兄・泰寿(たいじゅ)選手とペアを組んでグランドスラムのダブルスで優勝することや、デビスカップで日本が世界一になることを目標としている。

東京都練馬区で生まれ、シンガポール、ロンドンを経て、現在はウィンブルドンそばのEwell Castle Tennis Academyで元ATP選手のThomas Burn氏から毎日3〜4時間の猛特訓を受けている湯藤。2022年からのダンロップ契約に加え、今年2026年からはアシックスとも契約を結び、環境もさらに充実した。

熱いサポートを力に変え、イギリスの地から世界一へと突き進む湯藤慶寿の挑戦は、これからも加速していく。

<湯藤テニスブラザーズのインスタグラム・アカウント> @YutoTennisBrothers ※日々の活動状況や最新情報は、こちらのアカウントからも発信されています。

構成:Tennis.jp 写真:家族提供