
「ユニクロ全日本ジュニアテニス選手権2026」(2026年8月24日〜9月5日/有明コロシアム及び有明テニスの森公園)は5日、16歳以下と18歳以下の男女シングルス決勝、車いすテニスの決勝が行われた。
■U16女子シングルス
1学年下の15歳で第7シードの関戸心咲が、第2シードの笹木舞に2-6、6-4、6-4の逆転勝利で、全国初優勝を果たした。全日本ジュニアに出場したのは昨年が初めてで、今年は2度目の挑戦で頂点に立った。それも、準決勝で第1シード、決勝で第2シードを破っての堂々の優勝である。

初めての全国決勝の舞台で「緊張していた」という関戸は第1セットを落としてしまう。しかし、第2セットでは「引かないでどんどん自分のプレーをして、攻めていこう」と気持ちを切り替えた。
171センチの長身から放たれるサービスは鋭くなり、攻撃的なストロークが決まる確率が上がっていく。今年に入ってから関戸の調子が良い要因は、まさにこのサービスの上達と攻撃的なストロークの安定感の向上にあった。
関戸のストロークはフラット系でスピードが速い。しかし、ボールの軌道が低いため、ネットしやすいし、コートに収まり切らずにアウトになることもある。そのストロークが今年から「どんどん入るようになってきた」のだ。
その効果はすぐに表れ、海外のITFジュニアツアーでグレードを上げた大会に出場しても、予選を突破できるようになった。今年の初めは1300位台だったITFジュニアランキングが345位にまで上がり、手応えを感じて臨んだ全日本ジュニアだった。

調子の良さを取り戻した関戸は、ミスが出ても攻撃的なストロークを打ち続けて、逆転勝利。「まさか優勝すると思っていなかったので、嬉しいです」と喜んだ。
「相手に何もさせないぐらい攻撃力の高いプレー」をすることを目指している関戸は、ランキングを上げて、来年の全豪オープンジュニア出場を狙っている。


■U16男子シングルス
16歳以下男子決勝では、第10シードの 川村准椰と第2シードの遠藤栞吾が対戦。川村が6-2、6-7(3)、6-1のフルセットに及ぶロングマッチを制して、全国小学生以来の全国タイトルを獲得した。

この2人の戦いは長いラリーが多く、デュースも何度も繰り返されて、スコア以上にフィジカル勝負となった。川村は何度も対戦経験がある遠藤に対して、「フィジカルが強い選手なので、負けずに最後まで打ち切ってちゃんと自分から展開できるように」しようと考えていた。
威力のあるサービスを軸に、先に展開していくことを心掛けて第1セットを奪取。第2セットもリードするが、相手がしっかり返球してくる中、「それをただ打つだけにしてしまった」と、納得がいかないプレーになってしまう。追いつかれてタイブレークに突入すると、フォアのミスが連続して第2セットを失った。

ファイナルセットを左右したのは、体力だった。動き続けた遠藤の身体は限界に来ており、川村も最後の2ゲームは「足がつっていた」という状態。しかし川村は、フィジカル勝負を勝ち抜けるだけの準備もしてきていた。
今年は海外遠征に頻繁に行き、最後まで諦めない海外の選手たちとの試合を経験。そこから学んだことが、「気持ちで負けないようにする」こと。そのために、「フィジカルもちゃんとついてくるようにトレーニングしてきた」と言う。
4年ぶりの全国タイトルは、フィジカル強化と負けない気持ちがもたらした成果だ。ちなみに9月5日は川村の誕生日で、勝利で自分の誕生日を祝うことができた。


取材・写真/赤松恵珠子


