フレンチオープンが開幕しましたね。フレンチオープンと同じサーフェス、レッドクレーですが、当時4,5週間のレッドクレーの遠征の時はラケットの本数とガットを何本持っていくかというのに相当悩まされました。
レッドクレーはラリーする回数も増え、砂の摩擦もありストリングが切れるのがとても速いのです。僕は当時はまだシンセティックを使っていたのですが、エラストクロスを使わないと30分も持たずに切れてしまいました。
当時ストリンガーの方にレッドクレーに行くときは最後の一本はプロブレンド(切れないので有名なガット)を張っておくようにと言われたぐらい。
そうならない為にも切れないようにエラストクロスを使うのですが、今のバボラのエラストクロスのような立派なものがなく、ランナーが付いた組立工程前のプラモデルみいなもので、専用工具を使いながらガットひとつひとつに入れていました。
バボラのエラストクロスが出てきたときはとても画期的でしたが、どちらかというとガットよりも高価なものであっただったので、ガットが切れてもエラストクロスをなくさないようにかき集め再利用するという南米の選手がよく使っている同じ技を僕もつかっていました。
今ではポリエステルガットが主流になってきたのでそのような心配もないですが、僕はあまりポリを使うのが好きではありません。当時ポリがまだ出てきたばかりの時は球出しで手首と肘を痛めてしまったぐらい。これはポリの質にもよりますが。
今のポリはかなり進化していており、また今のラケットもポリ用にできてるのかな?と思うようなラケットが多くグロメットが細かかったり、(飛ばない)反対に粗かったり(すぐ切れてしまう)ポリだったら気にせず張れますからね。
好き嫌いせず、テクノロジーの進歩と時代にフィットしていかないと最終的には自分を苦しめますからね。理想は細かいグロメットでテンションを平均よりも低く張ること。
ガットの構造を理解し、一本一本のガットを使いボールを絡ませるイメージで打つことで、振り抜いて重いボールが打つのが可能になります。