試合に勝ちたい! テニスが強くなる秘訣を全力でお伝えします!

 

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マレーシアオープン二回戦で奈良くるみ選手はEugenie Bouchard (CAN) に完敗しました。くるみちゃんのウェブサイトのにも書いてあるように惜敗ではなくまさに完敗でした。

 

奈良くるみ公式ブログ – Kurumi Nara Blog|THE TENNIS DAILY

 

 

 

 

 

皆さんここでなにが「完敗」だと思いますか? 相手のサーブがよかった、ボールが速かった、歯が立たなかったなど、こんな敗戦理由では漠然的過ぎます。次も同じ結果になるでしょう。

対戦相手の策を練り、それが通じなかった。まだそれだけでも足りない。その対策を練りそれに基づいて練習してきたけど、いざ試合が始まり、出し切れなかった。

出し切れなかった理由として相手との駆け引きでつまずいてしまった、ロストしてしまった、なぜ自分をロストしてしまったのか?などなど、 この部分に対して「完敗」と言っているのです。

 

試合終了後にそのまま練習に直行

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さて完敗してその足ですぐに練習に行きました。誤解してはいけないのは、負けてすぐに練習することが「善」、練習しないことが「悪」というわけではありません。

体調やコート環境なども考慮して判断をしないといけないし、スポーツニュースなどで良く聞く、「誰々選手は長い時間コートに立っていました。」とか「朝一番に球場に来て、一番最後に球場を後にしました」など美化することが僕は好きではありません。

イヤ、どちらかといえば長くやったから、多くやったというそれだけの評価は嫌いです。効率が悪いのかもしれませんし、パフォーマンスかもしれない、たとえそうでなくても、長い時間もあれば、短い時間で超内容の濃い練習する選手もいます。その期間や状況、タイミング等でそれぞれアプローチが変わるのです。

そして今回、原田夏希コーチの判断ですが、ここはたとえ疲れていたとしても、今修正する必要があると、更衣室に向かうくるみちゃんに対して、「今から練習するよ」と伝えそのままコートに向かいました。

 

 

相手の偶発的な一手で封じられたことが悔しい原田コーチ

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しかし前述したように、この部分に対して賞賛するわけではありません。トップアスリートたるもの当然といえば当然です。

コーチ視点から、よほど対策が試合で発揮できなかった、それも相手のたまたまのショットで落としたアンラッキーのポイントを引きずり、そして次のオプションに切り替えられなかったことなどの悔しさがうかがえます。さすが夏希君これぞツアーコーチです。

そしてここからが僕が皆さんに伝えたい本題です。 とてもミクロで見つけづらいところ、だからこそトップアスリートなんだというところを発見しました。

 

感情のぶつかり合いが全くないこと

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それは、負けた後の練習なのに感情のぶつかり合いが全くないのです。全くといったら語弊なのかもしれません。もちろん負けた後なのでくるみちゃんもコンチクショウと思っているでしょう。しかし、それが態度に出なく黙々と練習に取り組んでいるのです。

そうなるとどうなるのでしょうか。

そのまま課題として取り組んだ練習がそこで完結します。マイナスの要素からプラスの要素に生まれ変わります。

 

では、そうでないとどうなるのでしょうか。

話を聞かなかったり、素直に認めたくなかったり、変に反抗的になったり、このような場面を沢山観てきましたとくに試合後は。今までの僕はこちらの方が当然な流れであり、しょうがないのかなとさえ思っていました。

メタ認知能力では、授業中注意されると、それを根に持ちメルトダウンをおこし授業の邪魔をする行為を「赤ちゃん攻撃」などと表現しています。

 

成功する子 失敗する子 _ 何が「その後の人生」を決めるのか

ふだんから行動に問題のある件の少女が授業のまっさいちゅうに小規模メルトダウンを起こして、KIPP用語で言う「赤ちゃん攻撃」をしかけてくるのではなきかと、、、

 

テニスでいえば、ネットすれすれに打つボールを「”もう少し”高く打つように」と指摘すると、山よりも高く打ったりする。

ちょっと球出しが外れてしまったらそれに対して大袈裟に取れないアクションをする。 本当に「赤ちゃん攻撃」そのものです。

コーチもテニスにではなく態度に怒りを感じてくる。「だから負けるんだ」なんて言ってしまったら最後。テニスではなく違うところにエネルギーを使わないといけません。お互い精神衛生上よくなく、これでは当然練習は完結できなくマイナスの要素で終わってしまいますよね。

 

感情を抑え、コントロールすることは資質というよりも立派な技術

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そしてくるみちゃんの練習ですが、僕が選手だったら「カチンッ」とくるだろうと思うような言い方を夏希君の方からしていました。ひやっとする場面もありましたが、まったくもって一喜一憂していません。

僕も横松コーチの腹立つ発言によく耐えてた方だと思うのですが、まだまだでしたね。だから僕はこのランキングで終わってしまったのだと反省。余談です。

もっと前向きに言うならば、この練習は明日には返ってこないかもしれない、しかし日頃からこのように積み重ねることによって、半年後、一年後には素晴らしい結果として返ってくることを当然と信じて練習に取り組んでいるところが、トップアスリートとそうでないスポーツ選手の違いなのかなと感じました。

 

最後に選手の皆さんへ

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もしかしたらコーチの言い方も厳しいかもしれない。違う表現や言い方もあるかもしれない。でもすべては君たちのことを思って言ってくれているのです。

そんなことで一喜一憂して、ふてくされて無駄なボールを打つこと自体とても無駄な時間です。

その一球が君たちの一年後、二年後に大きな差がでることでしょう。自分は常に「アスリートである」という事を忘れてはいけません。

 

最後の写真は1回戦でくるみちゃんに負けたハンチュコバ選手です。32歳このモティベーションに敬意を表したいです。課題に取り組み、すでに次に向けてスタートしています。

 

 

 

 

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