現在オーストラりアオープンの真最中。
自分が幼かったころは、今のようにライブでは絶対に見る事ができませんでしたし、DVDではなくビデオで、しかも、VHSではなくベーター時代でした。
今の時代のように一家に当たり前のようにビデオ(DVD)があった時代ではなかったので、知り合いの家にテニス仲間で集まってちょっとした映画鑑賞会のような感じでお互いに感想などを述べ合って盛り上がったっていたのを覚えています。
自分はまだ幼かったので余りビデオ観戦には興味がなく、自分が大人になったらテレビの中で活躍していたボルグ・コナーズといった世界チャンピオンを相手に〝絶対勝って負かしてやる!″と本気で思っていました。(笑)・・・その本気がずっと続けば良かったのかもしれませんが!
今時代は、一転して選手やコーチのブログやテニス雑誌などからいろんな情報が入って来るので便利で助かる事も多い半面、落とし穴もあるのかもしれません。
今日も久しぶりに選手やコーチ達のブログを読み、それぞれが自分の目標に向かって真剣勝負している様子が伝わって来て望ましい結果は出ていないものの1歩1歩前に進み、活躍への期待が伺われます。
今現在、世界の舞台で奮闘している選手・コーチは現場の厳しさに打ちのめされ、常にタフな心をもって臨まなければ通用しないことを十分に感じていることと思いますが、それを実感できる人間はごくわずか。
最近どこに行っても時代が変わったからしょうがない!という言葉を聞きますが、どの時代のチャンピオンも打ち方やプレースタイルは変わったもののタフな心をもってファイトしているという部分に変化はないという事を理解しなければなりません。
日本が裕福だから、ハングリーさが足りない。家が裕福だから甘い。全く関係ありません。お金があってもなくてもタフな気持ちは育つと思います。自分が現役時代、くそが付くくらいの裕福な家に育ったアメリカ人と戦った時、″こんな鞄も自分で持たない奴に絶対負けるか!″と思っていつになく頑張ってファイトしたのですが、相手も負けじとスーパーファイトして来て特に大事な場面でのファイトぶりは凄まじいものがあって結局ファイナルセット6-7(9)で負けてしまったことがありました。
昔の子供は、みんな殴られて育ちました。殴るという行為は決して正しいとは思いませんし、殴ったからといって必ずしもタフな心が育つとも限りません。しかし、昔愛のムチ(=殴るではない)というものでタフな心が育った人間が多かったというのも事実です。それを今は他の何かで補わなくてはならないのも現実。
一番になるためには、誰よりもタフな気持ちで相手を研究し、己の長所を伸ばし、短所を埋められるよう朝も昼も夜もテニスの事を考えて行動し、それが自然とならなくてはなりません。
厳しい練習するのは当たり前、頑張るのは当たり前、これぐらいは皆やっていますし、ここからがスタート地点と考えてこの頑張っている集団の中で自分がどのようにして飛び出せるのかを考え、努力することは容易ではありません。
だから、トップ選手になればなるほど真剣で研究熱心なのだと思います。
逆に言えば、時代の変化に惑わされることなくミーハー的な流行りや情報に流されることなくポリシーを持って頑張った選手が結果を出して行くのでしょう。
誰にでもチャンスは平等にあると思いますし、活かすも殺すも自分次第。本気で頑張って行きましょう。