ご無沙汰しております。
今期のグランドスラム最終戦であるUSOpenが始まり、大会もいよいよ大詰めとなってまいりました。
昨日からは「車いす部門」が始まり、国枝選手の1Rが行われました。
結果は、Gustavo Fernandez (ARG)選手に61・62で勝利。
名古屋での合宿中に右掌の皮が剥けて心配しましたが、それも滑り込みで治っており、今後に向けてという点では、少し修正が必要ですが、良い内容での「勝ちっぷり」だったと思います。
この1Rは、「Louis Armstrong」で行われました。アームストロングでは2009年以来でのプレイで、すり鉢状のスタンドコートでは、風が色々な方向から吹き荒れるため(特にUSは厳しい)試合前にサービス練習に関しては慎重に行いましたが、上手くペースが掴めなかったようです。
それでも、赤丸急上昇中のFernandez選手を、「スピード」で圧倒した辺りは流石だと思いました。
国枝選手の才能のひとつに、常にいくつかのカードを用意している「準備力」が長けていると思います。
長年、彼と共にしてきた中で、この準備力は、持って生まれたものではないということは初めに伝えておきます。
この才能は彼自身が作り上げてきたものです。多くの経験と努力が、この準備力の「周到」さを鍛え上げてきたといっても過言ではありません。
そのスイッチが入った時は、「世界一の選手になる!」と決めた時であったように感じます。
練習の前のウォーミングアップをしっかり行うようになった時からだと思います。
何でもそうですが、私たちが生活していく中で「準備力」のある人とない人、明確に分かれます。これは、誰にもできる簡単なことですが、とても難しいことなのです。
先のことを「予測」して「準備」を周到にすることで、いつでも物事に集中できる環境を自分が作ること。
大切にしてほしいと思います。