ノバク・ジョコビッチとグローバルアンバサダー契約を結んでいるユニクロが、子どもたちの未来を拓くために10億円規模のファンド‘Clothes for Smiles’を設立することを16日、東京・六本木にあるユニクロ東京本部で発表した。
発表によると、10億円のファンドのうち約5億円は、世界中の人々からインターネットを通じてその使途を一般公募し、実行していくというもの。ユニクロは、これまでにも衣服を通じて生活や社会をより良い方向へ変えるべく、難民、貧困者、災害被災者、障害者などの社会的に弱い立場の人々をCSR活動を通じて支援してきたが、今回は未来ある子どもたちに向けた取り組みとなる。
会の冒頭で代表取締役会長兼社長の柳井正氏は「非常に興奮しています。ジョコビッチ選手を日本にお招きしてこういう発表ができるのはすごいこと」と発言。ジョコビッチも、「崇高なプロジェクト。自分は成功を収めて恵まれた環境にいますが、そうではない家もない境遇の子どもたちもたくさんいます。ユニクロとお互いに協力して支援の手を差し伸べたい」とコメントした。
世界中から集められたファンド活用のアイデアは、ノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌス氏、世界的建築家の安藤忠雄氏、そしてジョコビッチ選手と柳井氏の4名で厳正に審査し、決定される。
そして残りの5億円は、ユニセフとグローバルアライアンスを結び(日本企業として初)、子どもたちの教育環境改善に関するプログラムを支援していくというもの。ジョコビッチが母国セルビアのユニセフ親善大使を務めていることがきっかけとなり、今回の締結に至った。
本ファンドの原資は、ユニクロの2012年秋冬モデル「ヒートテック」と「ウルトラライトダウン」の売り上げから拠出。つまりこれらを購入すれば、誰でも活動に参加できることになる。
写真は左から、ジョコビッチ、柳井正氏、グループ執行役員・新田幸弘氏