USオープンでベスト4入りした錦織圭(日清食品)、今週はフランスで行われているATPツアー250、モゼール・オープン に出場している。
USオープン後のこの時期は例年だと大会に出場していないが、トップ10復帰や、今年の最終戦、ATPツアー・ファイナル(トップ8選手だけが出場できる)を錦織は目指している。
錦織は第1シードで出場、トップ4は1回戦がなく2回戦が初戦。
初戦では昨年のこの大会優勝者のP・ゴヨブジク(ドイツ)を7-6(4)、6-3で破り8強。準々決勝では31位のN・バシラシビリ(ジョージア)を6-3、4-6、6-4と競り勝ち4強入りした。
準決勝は予選から勝ち上がってきた166位、31歳のベテラン、M・バヒンガー(ドイツ)と対戦する。
対戦成績は錦織の2勝。今年2月、錦織がツアー復帰した第二戦、ATPチャレンジャー、ダラス大会2回戦で対戦、4-6、6-4、6-4で逆転勝ち。6月、芝のゲリー・ウェーバー・オープン1回戦でも6-3、7-6(3)で勝っている。
全米オープン後、初の実戦
<<2回戦>>
◎錦織圭 7-6(4) 6-3 ●P・ゴヨブジク(GER)
格下とはいえ相手は昨年の優勝者だ。
今年はATP250デルレイビーチ(アメリカ)とATP250ジュネーブ・オープン(スイス)で準優勝している。
1回戦ではフランスのソンガを6-7 (5-7), 6-3, 6-4の逆転で破ってきている。
「相手の攻撃に受け身になる場面が多く、最後まで苦労した」と勝利に安堵の表情を浮かべる。
第1セットはテンポの速い相手のプレーにブレーク・チャンスをつかめない。
しかしタイブレークを「アグレッシブなプレーができた」と、7-4でものにする。
第2セットは2-0の第3ゲームでブレークを許したが、直後にブレークバック。その後は安定したプレーで押し切り「徐々にいいプレーも出てきた」と勝利した。
「苦しい戦い」乗り切り4強
<<準々決勝>>
◎錦織圭 6-3 4-6 6-4 ●N・バシラシビリ(GEO)
フルセットにもつれた戦いだった。「苦しい戦いだったが、最後は大事なポイントをしっかりと取り切れた」と錦織。
第1セットは「これ以上ないぐらいの出来」と好調で先取する。
第2セットは先にブレークしたもののすぐに返され、その後互角。第9ゲームをブレークされて反撃される。
ファイナル・セットも先にブレークを許し、1-3と苦しい展開。
「集中力を高め、自信を取り戻す必要があった」と1-3から3ゲーム連取。
最後も相手のサービスを破り、ガッツポーズ。
記事:塚越亘 塚越景子 写真 モゼール・オープン