10月3日(水) 楽天ジャパン・オープン 3日目。
錦織圭(日清食品)がB・ペール(フランス)を6-3、7-5で破り、3年ぶり5度目のベスト8になった。
予選を勝ちあがり、1回戦で44位のハーセ(オランダ)を破った273位の綿貫陽介(日清食品)だったが、元世界3位のM・ラオニッチ(カナダ)に3-6、6-7(2)で敗れた。
前週に深圳オープン(中国)で優勝した西岡良仁(ミキハウス)の1回戦が行われ、2016年覇者のN・キリオス(オーストラリア)に5-7、6-7(3)で敗れた。
錦織圭
股抜きボレー決める曲者破る
<<シングルス2回戦>>
◎3]錦織圭 63 75 ●B. PAIRE(FRA)
相手はユニークなテニスをする曲者ペール。
錦織がUSオープンに準優勝した翌年の1回戦で錦織を破り、続く有明での楽天オープン準決勝でも錦織を破った男だ。
苦戦が予想されたが、なんと出だしは錦織が5-0。ペールのサーブで30-40とセットポイントをつかむ。
難しかった杉田との1回戦を勝ち上がり、こころの重しが取れたのだろうか?6-0、6-0になるのでは?という勢いだ。
「出足はメチャクチャ良かった」と錦織も認める。
しかし流石プロツアーで生き抜いている強者。簡単には終わらせない。
セットポイントをセーブして自分のサーブを初めてキープすると、続く錦織のサーブもブレーク、3ゲームを連取する。
5-3、錦織のサービング・フォ・ザ・セット、40-0とセットポイント。
錦織はラリー戦からフォアのクロスをオープンに決めて6-3で取る。
第2セットは逆に3ゲームを連取され、0-3となる。
「セカンドからアップダウン、危ない場面もあったけど集中力を保つことができた。
彼の好きなプレーをさせないように、バックが強烈なので、なるべくボールを散らすようにした」と冷静にプレーする。
第5ゲーム、3度目のデュース、フォアのクロスパスを決めてブレークバック。
第7ゲームはフォアで攻め、またブレーク、4ゲーム連取で4-3と逆転する。
第9ゲーム、ペールから3-5、40-30のゲームポイント、ファーストサーブを錦織のバックに入れペールはネットにつめる、錦織はカット気味にリターン、ボレーでオープンにペールは決めたのだが、
そのボレーはなんとジャンピング股抜きボレー!
こんな大事なポイントを股抜きショットで決めるのか!驚く観客。観客だけではない錦織もだろう。
この天真爛漫なプレーが錦織を苦しめたのか、錦織は5-4、サービング・フォ・ザ・マッチのゲームを落とし、5-5と並ばれる。
5-5、ペールのサーブ、40-30のゲームポイントを錦織はしぶとくフォアで決めデュース。
ブレーク・ポイントは前にきたペールの正面を狙いボレーミスを誘い錦織はブレークした。
6-5のサービング・フォ・ザ・マッチは15でキープし、3年ぶりの準々決勝を決めた。
準々決勝は20歳、S・チチパス(ギリシャ)と19歳のA・デミノー(オーストラリア)の勝者と対戦する。
「さらにギアを挙げて、(金曜日の準々決勝)頑張ります」
綿貫陽介
頑張った!
<<シングルス2回戦>>
◎6]M.RAONIC(CAN) 63 76(2) ●Q)綿貫陽介
厳しい予選を勝ち抜き、本戦でも44位のハーセに勝ち、見事TAPツアー初勝利をあげた綿貫が2016年ウィンブルドン準優勝者に挑戦した。
「(ラオニッチの弾丸サーブは)予想以上ではなかった。
タイブレークはチャンスがあると思っていたが、本当に大事なポイントでは凄いのがきた。その時まで隠していたようだった」
素晴らしい経験を積んだ20歳だ。
西岡良仁
疲れには勝てず
<<シングルス1回戦>>
◎N.KYRGIOS(AUS) 75 76(3) ●W]西岡良仁
「チャンスはあったが、ものにできなかった。
(連戦の疲れもあり、)一番はけがをしたくない、その中でできることをやっていった」
第2セットではセットポイントもあったが。
$1,928,580 ATP500 Japan Open
会場:武蔵野の森総合スポーツプラザ
オーダー・オブ・プレー
ライブスコア
日本選手
<<2回戦>>
◎3]錦織圭 63 75 ●B. PAIRE(FRA)
◎6]M.RAONIC(CAN) 63 76(2) ●Q)綿貫陽介
<<1回戦>>
◎3]錦織圭 64 61 ●W]杉田祐一
◎Q]綿貫陽介 67(7) 64 61 ●R.HAASE(NED)
◎N.KYRGIOS(AUS) 75 76(3) ●W]西岡良仁
◎5]S.TSITSIPAS(GRE) 61 63 ●ダニエル太郎
シングルスドローnet版
シングルスドローPDF
記事塚越亘/塚越景子 写真/伊藤功巳/鯉沼宣之/TennisJapan