女子国別対抗戦フェドカップ・ワールドグループI・1回戦、ロシア対日本が、モスクワのオリンピックスタジアムで開幕し、第1試合で、マリア・キリレンコ(WTAランキング13位)が、クルム伊達公子(77位)を、7-6(3)、6-4で破り、ロシアに1勝目をもたらした。
第1セットは、クルム伊達が先にブレークするが、キリレンコがブレークバックする展開。キリレンコは、クルム伊達に過去2敗していることと、ホームでのプレッシャーでプレーが硬く、クルム伊達もそれを感じながらのプレーとなった。
「あそこまでマリアのボールが飛んで来なかったのは想像つかなかった。彼女の緊張感を拾ってしまったところがあった。そこから抜け出せる自分のものがあれば、よかったかな」
結局、第1セットは、お互い2ブレークでタイブレークとなり、これを制したキリレンコが勝利へ突き進んだ。
「(今シーズン調子が良く)自分自身でも期待しているところは当然ありましたけど、この(モスクワの)サーフェスで練習して、完全に崩されてしまって、自分の中で期待できるものはなくなってしまった。勝つために何ができるのか、考えながらコートに立って戦っていた。アウェーで難しい部分はありましたけど、波に乗り切れなかったのはすごく残念。チームにもいい流れを作れなかったのも残念で、いろんな思いがあった」(クルム伊達)
第2試合では、森田あゆみ(57位)が、エカテリーナ・マカロワ(20位)を、6-2、6-2、わずか1時間4分で破る快進撃で、日本に貴重な1勝目をもたらした。「自分のプレーをさせてもらえなかった」とマカロワに脱帽させた森田は、ファーストサーブでのポイント獲得率が71%、ミスをわずか6本に抑える完璧な試合運びで、ショットのフィーリングもよかった。
「フォアのクロスも、ダウンザラインもよかった。とにかく自分のテニスをして、なんとかチームに1勝をという気持ちで、最初から試合に勝つことだけを考えてやっていた。攻めながらも、ミスを少なくできたのがよかった。明日は明日で、今日のことは忘れて頑張りたい」(森田)
初日を1勝1敗で終えた日本は、1996年以来のワールドグループIベスト4進出への望みをつないだ。
※写真はフェドカップ1日目のシングルスでマカロワに勝利した森田あゆみ
Photo by Hiroshi sato
Text by Hitoshi ko