5月31日 2019 全仏オープン Day6

錦織圭(日清食品)がファイナル・セットでサーブを2度ブレークされ、0-3の絶体絶命のピンチから見事に逆転勝ちした。

初対戦、第31シード、セルビアのラロス・ジェレ(23歳)を6-4、6-7(6)、6-3、4-6、8-6の4時間28分にわたるフルセットの激戦の末に下し、5年連続全仏オープンでベスト16入りを決めた。

「0-3にされた時は諦めかけた。
彼のプレーが数段上がっていた。
いつかチャンスがと、1ポイント1ポイント戦った」と錦織。
4回戦は2年ぶり3度目の8強入りをかけ、38位、フランスのB・ペール(30歳)と対戦する

1回戦のアリス、2回戦のツォンガに続き、また地元フランス人プレーヤーと対戦する。
対戦成績は錦織の6勝2敗と勝ち越しているが、4大大会では2勝1敗。2試合が5セットまでもつれている。
2敗は2014年USオープン準優勝の翌年USオープン初戦の4-6 6-3 6-4 6-7(6) 4-6 。それと有明でのジャパンオープン準決勝 6-1 4-6 2-6 だ。

大坂なおみ対42位、チェコのカテリナ・シニアコバ(23歳)の3回戦は第二試合。日本時間だと6月1日の21頃からだろう(WOWOW、TV東京生放送)。対戦成績は大坂の1勝0敗

錦織圭4時間の激戦

<<3回戦>>
◎7]錦織圭 6-4、6-7(6)、6-3、4-6、8-6 ●ラロス・ジェレ

4時間半のマラソンマッチ

第1セット、先にサーブをブレークされ、2-3。
すぐにブレーク・バック3-3。

第10ゲームをブレークし、錦織6-4で第1セット取る。

第2セット

第4ゲーム、バックのストレートのリターン・エースで15-40とブレーク・チャンスを掴む錦織、 ジェレはなんとダブルフォルト、錦織先にブレーク3-1とする。

第5ゲーム、ブレーク・ポイントがあったが、デュース3回、8分かけ錦織はキープ、4-1。

4-2、錦織サーブで40-0。
「この第2セット、4-2、40-0は一番忘れたいところ。
今日、ここが一番反省しないといけない。雑なポイントが続いた。」と反省する錦織。

5-2となっていたら、ストレート勝ちがあったかも?だったが、サーブ落とし4-3と競り合いに。

タイブレークに縺れ、5-5、
どちらが先にセットポイントを掴むか? ジェレ、フォアをふかし6-5と錦織にセットポイント。
 
錦織は自分のサーブ2ポイント落とし、逆に6-7でジェレにセットポイントを掴まれた。
Tへサービス・エース級、ジェレが逆転で第2セットを取る。

第3セット

第3ゲーム、15-40のブレーク・ポイント、相手のセカンドサーブを高い打点で叩き、ブレーク、錦織2-1。
錦織のペースになってきた。ジェレのミスが増える。

第9ゲーム、深いストロークからフォアのドライブ・ボレーを決め、錦織は15-40とセットポイント。
30-40、2度目のセットポイント、ジェレのバックはワイドになり、錦織が6-3で取る。

第4セット

錦織はダブルフォルトで最初のサーブを落とす。0-1。
しかしブレーク・バックで1-1。
またジェレが2-1とブレーク合戦続く

ジェレ、ブレーク・ポイントも握られたが、7分かけ3-1とキープする。
ジェレ無表情、嬉しくないのか?どうなか?不気味。

5-4、ジェレのサービング・フォ・ザ・セット、40-0 セットポイント、
セカンドサーブをTへ、サービス・エース級を決めジェレが6-4でとる。3時間16分もかかっている。

ファイナル・セット

錦織のナイスサーブをジェレはフォアクロスのリターン・エースで始まる。
40-15だったが、デュース4回の末に錦織はサーブを落とす。第4セットも最初のサーブを落としていた。

第3ゲームも15-40とジェレにブレーク・ポイントを掴まれた。
錦織のドライブ・ボレーをジェレが読み、全力で走り、ランニング・バックのポール回しで決めた!
ジェレが3-0とリードだ!!!!!!!!

「この3ゲームは相手ができ過ぎ、自分のプレーを続けていけばチャンスはあると思った。」と言う錦織。
普通の人はサーブを2度も落とし諦めてしまう。

一つブレーク・バック、錦織からまだ1-3。

ジェレ4-2とリード。錦織15で3-4とキープ、3時間50分経過。

ジェレのサーブで30-40とブレーク・バックのチャンス、ここではブレークできなかったが、
2度目のブレーク・ポイントでブレーク・バックし、4-4と追いつく。凄い錦織の精神力0-3から追いついた。

6-6、ファイナル・セットはロング、タイブレークはない。4時間17分経過。

錦織のサーブ、40-15、ドロップ・ショットで前へ出されるがボレー決め錦織は7-6とキープ。

ジェレのサーブ、錦織の深いリターンに対応できずジェレはフォアをネット。
錦織に30-40とマッチポイントがきた!!!!

錦織のバックのリターンは深く、ジェレの足元に、それをジェレは返そうとするが、錦織の球の勢いが上回り、ジェレの返球はわずかにワイド!!!!!

両手を広げ、最高の笑顔を錦織は見せる!

錦織圭 インタビュー
「早く終わらないかな~あ」と

ファイナル・セットは0-3から挽回 フルセット勝率No.1


錦織圭 インタビュー
「ファイル、0-3になった時は今までにない経験だった。
じっくりとチャンスを待とうと思った。相手も疲れてきているのもわかっていたので。
この3ゲームは相手ができ過ぎだと思って、自分のプレーを続けていけばチャンスはあると思った。

「相手はいいプレーをしていた。
相手が良かったのでこれを続けられたら仕方がないと思っていた。」

「昨年のティエムの時と同じです。1ポイントずつ取っていくしかない。
でもあんなハードヒットが続くわけがないと思っていた。
相手に簡単にアグレッシブなプレーをさせてはいけないと思った。」

「5セットになると強いのはなぜかと言われても、ご自身でもわからない。(笑)
他の選手はどうかわからないが、集中力が落ちない。逆に上がってくる気がする。
今日みたいな日は諦めないのが一番大きな力になった。」

「初めて対戦する選手には相手の癖を見極めることが先決。
動画で見るのと自分に対する戦い方が違っていたりする。
相手が好きなコースやパターンをいち早く見極めるのが一番大切。」

「今日はさすがに疲れたけど大丈夫。
早くこのインタビューが終わらないかなと思っている。(笑)」

「今年の全豪の時はこれが3回ぐらい続いた。
2週間の戦い。メンタルにもストレスがかかる。」

「第2セット、4-2、40-0は一番忘れたいところ。
今日、ここが一番反省しないといけない。雑なポイントが続いた。
あれを取っていれば3セットで終わっていた。」

「あそこを献上して上げたことでファイナル・セットに縺れたと思う。自分のミスが相次いでしまった。
今日一番悔いが残るゲームでした。」

「1番コートは今年で最後らしいが、一番多くプレーしたところ。
センターとは違ってお客さんが近くて雰囲気もあって好きでした。
後ろが狭く下がれないところもあったけど。」

「グランドスラムは1試合ずつ、先は見ていない。
次も大変な相手、フランス人でトリッキーなプレーヤーなので、今日はしっかりリカバリーして次の試合に臨みたい。」

フレンチ・オープン賞金総額 53億円。優勝賞金3億円
大会オフィシャルHP:ローランギャロス2019
賞金総額:€42,661,000(53億円)
本戦:男女128ドロー
赤土クレー
会場:Rolandgarros
本戦:5/26-6/09,2019
パリ現地時刻(時差-7時間)
オーダー・オブ・プレー及び結果

シングルス
優勝賞金:€2,300,000 (3億円)
準優勝:€1,180,000(1億5000万円)
ベスト4:€590,000(7300万円)
ベスト8:€415,000(5100万円)
4回戦:€243,000(3000万円)
3回戦:€143,000(1800万円)
2回戦:€87,000(1100万円)
1回戦:€46,000(570万円)

男子シングルスドロー
男子ドローnet版
女子シングルスドロー
ドロー

予選
予選男子128ドロー
予選女子96ドロー

4時間半の激戦勝利 凄い錦織圭

記事:塚越亘/塚越景子/Y.Morishita/T.Terashima photo:H.Sato/Tennis Japan