9月30日(月) 「楽天ジャパン・オープン」初日。

2020年東京オリンピックの会場として改修された有明コロシアムの最初の試合で、ワイルドカードで出場の添田豪(GODAI)が、世界37位のJ-L・ストルフ(29歳、ドイツ)を4-6、7-6(4)、6-3の逆転で破り、ジャパンオープン本戦での初勝利を飾った。
ストレートインの西岡良仁(ミキハウス)もJ・ソウザ(62位、ポルトガル)を7-5、6-3のストレートで破り、同じく同大会初勝利を飾った。
2017年ジャパンオープンでベスト8と活躍した杉田祐一(三菱電機)は第6シードのM・チリッチ(28位、30歳、クロアチア)に4-6、4-6で惜敗した。

10月1日(火)は、世界1位のジョコビッチが登場する。
日本勢はダニエル太郎(エイブル)が第2シードのB・チョリッチ(14位、22歳、クロアチア)と、予選を見事突破した内山靖崇(北日本物産)は第4シードのB・ペール(23位、30歳、フランス)と対戦する。ダブルスではマクラクラン勉組が登場する。10/1 オーダー・オブ・プレー

添田豪
19年かけて本戦入り

添田豪、初出場は2001年の予選


添田豪のジャパンオープン初出場は2001年、17歳の時だった。予選に出場、チェコの A.VACEKに3-6,3-6で敗れた。それ以来、昨年を除き毎年出場(予選6回、本戦12回)しているが本戦での勝利はなかった。
「もしかしたら今年で最後かもしれない」として戦ったと言う。

シュトルフは昨年のジャパンオープンではマクラクラン勉と組み優勝している。今年もオークランドで優勝、2018年全豪オープンではベスト4の活躍。
今年の7月にはシングルスで33位になり、シングルスに集中したいと、マクラクラン勉とのダブルスを解消した。

第1セットはシュトルフのパワーに押されて、添田は4-6で落とす。

第2セットは最初のサーブのピンチをしのぐ。
シュトルフのパワーにも慣れ、「これが最後かも」と添田は無欲でほとんどミスなく高度な技術でボールを確実に返して戦っていると、シングルスに賭けているシュトルフにプレッシャーが。

シュトルフのミスが多くなり、タイブレークを落とす。

ファイナル・セットは添田が先にブレークする。
『いけるかも』と『どうしても勝ちたい』という思いが添田の心で戦いあう。

が、「(初勝利を)あまり意識するといいプレーにつながらないので、強く意識しないように」とプレーした35歳の添田豪が経験を生かし勝利した。

2回戦は、第1シードのジョコビッチになるか?
「こんなに素晴らしい機会はないのでテニス人生をかけて頑張りたいと思う」と添田。

ジョコビッチは今日、予選勝者のA・ポプリン(オーストラリア)と対戦する。

西岡良仁
良いプレーをしなくてはと言うプレッシャーと戦う

西岡良仁「良いプレーをしなくては」とプレッシャーがあった

今夏、マスターズシリーズ・シンシナティでは錦織圭を破るなとして見事8強になった西岡良仁。その予選でJ・ソウザ(62位、ポルトガル)とは初めて対戦し、6-4, 0-6, 6-4で勝っている。

「アメリカでは錦織選手に勝ったりしていたので、日本のファンは自分の良いプレーを期待しているのでは、と変なプレーはできない」というプレッシャーがあったと言う。

そんな中、先にサーブを落とし、セットポイントを握られたが、「トータルではプレッシャーをはねのけて、良いプレーができた」と錦織圭不在の中、出場日本人選手最高位の西岡良仁がしっかりと勝利した。

杉田祐一
競り合うが

第1セット、第2セット共に4-4まで競り合うものの、惜敗した。

経験が役立っていると添田豪

記事:塚越亘 塚越景子 写真/伊藤功巳/鯉沼宣之/TennisJapan