11月1日(日) 今年は新型コロナウイルス感染予防のため32ドローのシングルスのみ、無観客で第95回 三菱 全日本テニス選手権 は行われた。

女子は、2005年から16年連続で挑戦している30歳9ヶ月の秋田史帆(橋本総業)が遂に夢にみた全日本初優勝を飾った。
2017年は今西美晴(アートフロンティア)に、昨年は本玉真唯(島津製作所)に決勝で敗れ過去2度準優勝だったが3度目の正直で優勝した。

決勝では世界401位の秋田が第1シードで世界71位の日比野菜緒(ブラス)を5-7、6-0、6-0の逆転で破った。

秋田と日比野は同じ愛知県一宮市の出身、木曽川ローンテニスクラブでジュニア時代を過ごした仲、日比野は、4歳年上の秋田に「憧れていた」という。
しかし今は世界で活躍する後輩を秋田は「尊敬する選手」としてみていた。

勝負はメンタル
過去の苦い経験を生かした秋田史帆
全日本タイトルの重さに押しつぶされた日比野菜緒

<<女子決勝>>
◎秋田史帆(橋本総業)57 60 60 ●1]日比野菜緒(ブラス)

同じテニスクラブで育った先輩、後輩の戦い。
第1セットはお互いにサービスキープ、
世界で活躍する日比野が第12ゲームで手にした最初のブレークポイントをしっかりとモノにして、第1セットを奪う。

ここで秋田は悔しい過去2回の全日本の決勝戦を思い出し、
「簡単なミスはしない」日比野のフォアの高いループがきても、「下がらないで、自分のフォアで攻める」という後悔が残らないテニスに徹する。

一方日比野は「どうしても欲しい全日本タイトル」の重さが足かせになり、思うようにラケットが振りきれなくなっていた。

世界を転戦している日比野は苦しい展開の中でも、どうにかしようと粘るが、
「私のベストのプレーを(秋田が)上回るプレーを終始していた」と苦境を脱出できずに敗れた。

初戦から 積極的なプレーを貫いた秋田史帆
第95回 三菱 全日本テニス選手権
優勝賞金:320万円
準優勝:160万円
4強:80万円
8強:20万円
1回戦:6.4万円

<<女子決勝>>
◎秋田史帆(橋本総業)57 60 60 ●1]日比野菜緒(ブラス)

表彰式「おめでとうございます。良かった」と日比野が祝福すると、
「何が? 負けたのに」と秋田が返答。
「負けた相手が史帆ちゃんで良かった」と日比野は泣き崩れた。

思わず涙の日比野菜緒を慰める秋田史帆 好敵手、良いシーンだった

<<準決勝>>
◎1]日比野菜緒(ブラス) 64 36 63 ●佐藤久真莉(富士薬品)
◎秋田史帆(橋本総業)64 61 ●4]本玉真唯(島津製作所)

<<準々決勝>>
◎1]日比野菜緒(ブラス) 62 64 ●牛島里咲(マサスポーツ)
◎佐藤久真莉(富士薬品) 64 46 60 ●美濃越舞(安藤証券)
◎4]本玉真唯(島津製作所) 76(5) 62 ●8]波形純理(伊予銀行)
◎秋田史帆(橋本総業) 60 ret. ●2]内藤祐希(亀田製菓)
女子シングルスドロー
男子シングルスドロー

最後の最後まで集中した秋田史帆、その緊張が解きほぐされた

記事:塚越亘/塚越景子 写真:鯉沼宣之/伊藤功己/TennisJapan