ラファエル・ナダル/ノバク・ジョコビッチ
ローランギャロス大会13日目、男子準決勝で、第3シードのラファエル・ナダル(スペイン)が、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)を、6-4、3-6、6-1、6-7(3)、9-7で破り、8回目の決勝進出を決めた。

2人は、35回目の対戦で、グランドスラムでは10回目の対戦となったが、この準決勝が、“事実上の決勝”といえるような激しい攻防となり、世界最高峰のストローク戦が繰り広げられた。

第1セットは、ナダルが第7ゲームのワンブレークを活かしてセットを先取。第2セットも、ナダルが先にブレークするものの、第6ゲームからジョコビッチが4ゲーム連取してセットを奪い返した。第3セットは、ジョコビッチの集中力落ちてミスが早くなるのを、ナダルが見逃さず、2ブレークでセットを取って、セットカウント2-1で再びリードした。

第4セットに入ると、ナダルがブレークすると、ジョコビッチがブレークバックする展開となり、お互い2ブレークでタイブレークに突入した。第4セット終盤辺りから、勝ちを意識したのか、ナダルのプレーがやや消極的になる一方で、ジョコビッチがアグレッシブになり、タイブレークでも終始ポイントをリードしたジョコビッチが制して、2セットオールとした。

ファイナルセット第1ゲームでは、積極的に仕掛けるジョコビッチに対して、ナダルがミスを強いられて、先にブレークを許した。だが、第8ゲームで、ジョコビッチがフォアボレーを決める際に、タッチネットを犯してゲームポイントを奪えず、その後ナダルにブレークバックを許して4-4となった。

サービスキープが永遠に続くかと思われたが、第16ゲームで、ジョコビッチがミスを重ねてラブゲームでブレークされ、最後はあっけなく勝負がつき、4時間37分の激闘を制したのはナダルだった。互角の勝負だったが、ナダルが44本のミスに対し、ジョコビッチの75本のミスは多すぎた。結局、今年もジョコビッチのキャリアグランドスラム達成は、お預けとなった。

「ベストは尽くした。本当にカムバックしようとした。第3セットでは体力的に落ちた。ラファは、本当にいいサーブを打った。より攻撃的になって、信じられないようなショットを打った」(ジョコビッチ)

「第4セットのチャンスを逃した後、ファイナルセットを戦い抜けたことがより嬉しい。大事なのは、情熱とメンタルの強さと心構え。試合を終えられた、あらゆる点でとても満足している。彼を負かすことができてとても嬉しい」(ナダル)

準決勝第2試合では、第4シードのダビド・フェレール(スペイン)が、第6シードのジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)を、6-1、7-6(3)、6-2で破り、11回目のローランギャロスで、初の決勝進出を決めた。31歳のフェレールは、グランドスラム42大会目で、初の決勝進出となり、これはオープン化以降で最も大会数を要した記録となった。

「とても嬉しい。ローランギャロスは、自分にとって最も大切な大会ですが、そこで決勝に進出できるなんて、夢が叶った。決勝では、すべてのポイントに集中したい」(フェレール)

この結果、男子決勝は、ナダル対フェレールのスペイン対決になり、ナダルは、ローランギャロス史上最多8回目の優勝を、フェレールは初優勝を狙う。

※写真はお互いの健闘を称え合うナダル(左)とジョコビッチ
Photo by Hiroshi sato
Text by Hitoshi ko

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