4日、テニスのグランドスラムである全米オープンは大会10日目に男子シングルス準々決勝2試合を行い、第2シードのラファエル・ナダル(27歳、スペイン)が第19シードのトミー・ロブレド(31歳、スペイン)を6-0、6-2、6-2のストレートで破り、ベスト4進出を果たした。

4回戦でメジャー17勝を誇るロジャー・フェデラーを倒し、意気揚々と準々決勝の舞台に上がってきたロブレドであったが、第1セットではナダルから5ポイントしか奪えず、わずか22分でセットを先制されていた。

ナダルが試合を支配する中で迎えたマッチポイント。ロブレドは1ポイントを返し意地を見せるが、次のポイントでフォアハンドをロングしてしまいゲームセットとなった。

試合に勝利したナダルは、オンコートインタビューで「今年の全米オープンで最高のプレーだった」と自分のプレーを評価。「今日のフットワークには本当に満足しているし、フォアハンドとバックハンドも満足がいく出来でした」

「理想に近いプレーが出来た」とナダルがいうように、この日はロブレドに1本もブレークチャンスを与えずにサービスゲームをキープ。リターンゲームでも半数以上のポイントをロブレドから奪っていた。さらに、16本中15本のネットプレーをポイントに結び付けるなど、あらゆる方法でポイントを重ねた。

一方のロブレドは「彼のプレーが良すぎた。お手上げだね。こっちはリズムに乗れなかったし、彼のボールはとても速く、とても自信に溢れていたよ」と、完敗を認めるしかなかった。

2011年7月にノバク・ジョコビッチ(26歳、セルビア)に世界ランク1位の座を明け渡してしたナダルは、今大会で優勝し、かつジョコビッチが決勝に進出できなかった場合、2年ぶりの王座奪還となる。

2010年のチャンピオンであるナダルは、準決勝で第8シードのリシャール・ガスケ(27歳、フランス)と対戦する。「彼は良い奴だし、同い年だからツアーでも親しく感じる選手の一人だよ」とガスケについてコメントしたナダル。「リシャール相手に良いプレーが出来なかったら、決勝はテレビで見ることになるだろうね」

ナダルとは対照的に、この日のガスケは第4シードのダビド・フェレール(31歳、スペイン)を6-3、6-1、4-6、2-6、6-3のフルセットの接戦で破り、ベスト4進出を決めていた。

またガスケは4回戦でもフルセットの死闘を制している。2試合連続でフルセットの接戦を制してきたガスケに対しナダルは「彼は素晴らしいプレーをしている。今日のようなプレーをすれば、僕にもチャンスがあるだろう」と、最大限の警戒を見せている。

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