5月30日に1回戦を突破した大坂なおみ(日清食品HD/世界ランキング2位)が、31日、全仏オープンからの棄権をSNSで発表した。

2枚のテキスト画像で、「数日前に投稿した際、私が想像したり意図したものではありません。今大会の最善だと思うのは、選手と私の健康のために私が棄権して皆さんがパリでのテニスに集中することです」と大会から撤退することを伝えた。

文面では、2018年から長いうつ病に苦しみ、対処するのに苦労したこと、さらに自らの性格が内向的で、不安をやわらげるためにヘッドホンが欠かせなかったこと、そして、人前や世界中のメディアに対して話す前に大きな不安を感じていたことを告白している。

「少しコートから離れるけれど、時が来たらツアーと協力して選手、報道陣、ファンにとってより良いものにする方法について話し合いたい」と、対話についても言及した。

大会前に自らの心の健康を保つため、全仏ではインタビューに一切応じないと宣言したことが波紋を呼び、他の選手がこれについてコメントを求められたり、グランドスラム(四大大会)が連盟で声明を発表するという事態にまで及んでいた。

全仏のタイトルに向けて大きな意欲を示していた大坂だが、想像以上の事態となったことに対して、自らの棄権によって幕引きをしたようだ。

土居美咲、2018年全仏8強のカサキナを追い詰めたが惜敗

また、この日の女子シングルスには、土居美咲(ミキハウス・79位)が登場し、1回戦でダリア・カサキナ(ロシア・37位)と対戦、3−6、7−5、3−6で敗退した。

第1セットを3−6で落とし、第2セットも0−3となった土居だが、そこから得意の左利きのストロークが冴え、一気に5ゲームを連取する。カサキナにブレーク返され5−5となったが、11ゲーム目で再度ブレークすると、続くサービスゲームをキープして7−5。ファイナルセットへと持ち込んだ。

最終セットは、集中力を上げたカサキナのショットが、深く鋭く入ってくると、土居のショットにミスが生じ、3−6で終了。試合後はベンチで涙にくれ、しばらくコートから出られなかった。

  • ■全仏オープン
  • 日程/5月30日〜6月13日
  • 会場/フランス・パリ・ローランギャロス
  • サーフェス/クレーコート
  • 賞金総額/34,367,215ユーロ(約46億円)

全仏オープン 大坂なおみ 2回戦を棄権