東京2020 パラリンピックにてキャリア3度目の金メダルを獲得した、車いすテニスの国枝慎吾に、用具契約のヨネックス株式会社より、社長賞・特別賞が授与された。

この賞は、その活動・活躍によって多大な貢献を果たした当社員や契約選手、チームなどを表彰するもので、2021年度は国枝の他、スノーボードの戸塚優斗、ソフトテニスヨネックス男子チームが特別賞を受賞している。

林田草樹社長よりトロフィーを手渡された国枝は、ヒジの故障でベスト8に終わった2016年のリオパラリンピック後のエピソードを披露する。

「再起を図るときに、打ち方を変え、車いすも変え、コーチも変更しました。そして最後に課題だったのがラケットでした。僕の基準としては衝撃がヒジにこないこと。そしてショットの威力とコントロール。これが備わったものが同時に手に入らないと、今回のパラリンピックの金メダルはない、と思いました」

3度目の金メダルを獲得し、車いすテニスの知名度アップにも大いに貢献している。

「そのときに声をかけてくれたのがヨネックスで、特に販促の方々は毎日のように足を運んでいただき、リクエストした次の週には新しいラケットをご用意してくださったりと、とてもレスポンスが速かったです。そういったことが今回の金メダルにつながりました」と心からの感謝を述べる。

また「もちろん今回金メダルを取ったことはうれしいですが、それ以上に、テレビを通して僕のプレーを皆さんに見ていただけたことが何よりもうれしかった。車いすテニスをたくさんの方々に知っていただけた大会になったと思う」と、競技の知名度が向上したことを喜んだ。

「来年はそろそろお客さんの前でプレーしたい」

最後は2022年1月に開催される全豪オープン出場への意欲を見せた。

取材・写真/保坂明美