1月11日(土)メルボルン、オーストラリア。
男子テニスのエキシビション大会、クーヨン・クラシック(正式名AAMIクラシック)のシングルス決勝が行われ、世界ランク17位の錦織圭は同7位のT・ベルディッヒ(チェコ)を6-4, 7-5のストレートで破り見事優勝を飾った。
この大会、過去の優勝者はフェデラー、サンプラス、アガシ、ロディック、エドバーグ、キャッシュなどなど偉大なプレーヤー達。
今年から錦織のコーチとなったチャンも
95、96、97年と3連勝している大会だ。
「この優勝カップに自分のコーチ、チャンと共に名前を刻む事ができるなんて、非常に名誉な事だ。
今日は幸運にもまた頂いたチャンスをいかし、優勝できて嬉しい。」と錦織圭。
早くもマイケル・チャン効果が出てきたようだ。
決勝戦の詳細をお届けする。
クーヨン・クラシック <決勝>
〇錦織圭 64 75 T.Berdych
準決勝、ベルディッヒ戦では自分のプレーができずにストレート負けしてしまった錦織。
その試合後、チャンはすぐにコートに直行、今日の課題を練習させる。
もっとコートに入り、積極的に打って行くこと。
サーブのコースを変え、バラエティーをつける事などが課題だった。
再戦するチャンスをもらった錦織は、積極的にリターンを返す。
第2ゲームをブレーク、第3ゲームをキープ、3-0とする。
松岡修造が得意としていたジュース・サイドで相手のフォアに切り込んでいく、私が勝手に名付けた別名「修造サーブ」。
そのサービス・エースなどを決め、5-2とする。
5-3、錦織のサービング・フォー・ザ・セット、
さすが世界7位のベルディッヒ、錦織が2日前と違い、サービスのコースを変えてきているのに気がついてきたのだろう。
コースを読みそして積極的にネットにつくなどしてサーブをブレーク・バックした。
4-5、ベルディッヒのサーブ、40-30のゲーム・ポイントを錦織はリターン・エースを決めてジュースに持ち込む。
その勢いでラリー戦に打ち勝ち、第1セットを取った。
第2セット
見応えのあるラリー戦が続く。3回はジュースが続いただろうか?
錦織が最初のサーブをキープする。
チャンとの基本練習が効いているのだろう。錦織はしっかりと打ち込んでいる。
ベルディッヒも大事なところではビッグサーブでキープ、5-5となる。
5-5、錦織のサーブは15-40と大ピンチ!
ここでまた出た!修造サービス・エース! 30-40
フォアのダウン・ザ・ラインでジュース!
2度目のジュース、
「ウォーッ、ウォーッ、ウォーッ」と言う観客の驚きの声が思わず起こるほどのラリー戦だ。
Tへサービス・エースを決めて錦織は6-5とキープした。
ベルディッヒが放つ修造サーブを読み切りクロスにリターン・エースをぶち込む錦織。0-30。
0-40のマッチポイントは左右へのラリー戦だったが、最後はベルディッヒは逆をつかれボールに反応できずに見送る。
錦織圭が見事にベルディッヒにリベンジ、クーヨン・クラシックに優勝した。
クーヨン・クラシック はオーストラリアン・オープンの前哨戦。
元オーストラリアン・オープンの会場だったクーヨンテニスクラブで行われる。
8名のプレーヤーによるエキジビション・マッチ。
勝ったもの同志、負けたもの同志で戦っていくトーナメント方式。
錦織圭は1回戦でディミトルフに勝ったが、準決勝でべルディッヒに敗れた。
下のブロックでは準決勝でガスケがサイモンを破った。しかしその試合サイモンは第2セットに入り捻挫で途中棄権。勝ったガスケだったが、土曜日の決勝に出られなくなり、4強だった錦織がトーナメントで1勝しているので、3位決定戦でなく、決勝に出られる裁定になる。
その幸運を生かし錦織圭が優勝を飾った。
その8名によるトーナメントの他にも、木曜日にはジョコビッチ対モナコ、金曜日にはヒュィット対マレー(ヒュィットが76(1)76(4)で勝つ)のエキジビションマッチが行われた。
大会データー:クーヨン・クラシック
会場:クーヨンテニスクラブ
メルボルン現地時刻(時差は+2時間、日本の方が2時間遅れている)
1/08 - 1/11, 2014
<準決勝>
〇T.Berdych 64 61 ●錦織圭
〇R.Gasquet 76() 1-0ret. ●G.Simon
<準々決勝>
〇Berdych 75 62 ●F.Verdasco
〇錦織圭 76(5) 64 ●G.Dimitrov
〇R.Gasquet 75 36 76(4) ●J Thompson
〇G Simon 46 75 63 ●S.Wawrinka
ドロー結果
錦織 圭 ブログ
錦織 圭 データー 1989年12月29日生まれ 24歳
1月13日からは、いよいよ本番オーストラリアン・オープンがスタートする。
錦織は第16シード、1回戦で地元期待のM・マトセビッチ(28歳、56位、オーストラリア)と対戦する。
オーストラリアン・オープン・シングルス・ドロー
対戦成績錦織圭2-0マトセビッチ、
2月2、3、4日は有明でデ杯日本対カナダに出場する。
(記事 塚越 亘 CanonEos7D テニスジャパン)