24日、オーストラリアのメルボルンで開催されているテニスのグランドスラムである全豪オープンは男子シングルス準決勝が行われ、第1シードのラファエル・ナダル(27歳、スペイン)が第6シードのロジャー・フェデラー(32歳、スイス)に7-6(4)、6-3、6-3のストレートで勝利、2年ぶり3度目となる決勝進出を果たした。

優勝トロフィーのプレゼンターを務めるピート・サンプラスが見守るなか始まった試合、第1セットは両者ともに持ち味を発揮し、1度もブレークがないままタイブレークに突入する。タイブレークでは、ナダルが5-1とリードを奪うと、フェデラーが3ポイントを奪い返し5-4とするが、続く2ポイントを連取したナダルがセットを先取する。

試合が動き出したのは第2セット第4ゲーム、ナダルが3本のブレークチャンスを迎えるも、ここはフェデラーが粘りを見せてキープに成功する。そして第6ゲーム、ナダルが15-40とブレークチャンスを迎えると、30-40からの2本目のチャンスでブレーク。対するフェデラーも第9ゲームで0-30とするが、キープしたナダルが2セットアップとリードを広げる。

第3セットに入るとますます試合の流れはナダルに傾き、第3ゲームでブレーク。何とか流れを変えたいフェデラーは、第4ゲームでブレークバックに成功したものの、第7ゲームをブレークされてしまう。今大会ではネットプレーでチャンスを作り出してきたフェデラーだったが、この日はナダルのパッシングショットの前にチャンスを見出すことが出来ず、第9ゲームもブレークされてゲームセットとなった。

ナダルとフェデラーは今回が33度目の対戦となったが、これでナダルが23勝10敗と差を広げる結果となった。またグランドスラムでは通算12度目となり、こちらもナダルが10勝2敗とフェデラーを圧倒している。このことについてナダルは「過去のことは何の足しにもならない」としながらも、「戦術面での自信につながる」とコメントしている。

「今大会で最高のプレーだった」と自らのパフォーマンスを評価したナダルは、決勝で第8シードのスタニスラス・ワウリンカ(28歳、スイス)とタイトルを争う。ナダルがタイトルを獲得すると、四大大会全てで2回以上の優勝という偉業の達成となる。

ナダルとワウリンカの対戦成績は、ナダルが12戦12勝と圧倒しているが「グランドスラムの決勝で対戦するのは、過去とは全く違う試合になる。彼はこれまでで最高のプレーをしているし、ベストのプレーができなければ、ストレートで負けてしまうだろう。今日のようなプレーじゃないと、勝つチャンスはないよ」と、気を引き締めていた。

この日の敗戦で、今大会では4年連続での準決勝敗退となったフェデラーは「リターンゲームでチャンスを作れなかったね。もし早い段階でリードできていれば、より自由にプレーすることができた」と自らのプレーを後悔しつつも、「彼の方がいいプレーをしていた。勝利にふさわしい」とライバルを称えた。