10月3日(月)、有明コロシアム及びショーコート(江東区・有明)にてATP500『楽天ジャパンオープンテニス チャンピオンシップス』のシングルス1回戦4試合とダブル1回戦の2試合が開催された。

この日はシングルスで望月慎太郎(IMG)、ダニエル太郎(エイブル)、内山靖崇(積水化学工業)の3名が登場した。

望月は、9月のATP250サンディエゴでツアー初優勝を果たしたブランドン・ナカシマ(アメリカ)と対戦。ナカシマは好調そのままのプレーで、望月にチャンスを与えない。望月も多彩なプレーを見せるも相手のサービスゲームにスキはなく、3−6、2−6で敗退した。

「かなりしっかりしている選手だったので、そこはシンプルに自分の力不足。まだこれから強くなっていきたいと思えた試合で、ポジティブなことが多い」と敗戦を糧に前を向くことを誓った。

望月慎太郎

ダニエルはベルナベ・サパタ ミラリェス(スペイン)と対戦する。第1セット3−3の第7ゲームで先にブレークを果たしたダニエルだったが、サパタ ミラリェスがそこから怒涛の粘りを見せる。5−4のセットポイントを落としゲームを失ったダニエルは、5−5のブレークポイントをものにできず、5−7でセットダウンする。

第2セットも先にブレークしたのはダニエルだが、追いつかれ最後に突き放されるという似た展開に。お互いの持ち味を出した激戦だったが、5−7でダニエルが敗退した。

「結果にはがっかりですが、試合でやろうとしたことはほとんどできた。最近、いい結果が出ないのは少しつらいけど、テニスは上達していると思うし、メンタル的にも苦しい場面を乗り越えることができた」

今は我慢の時期と言えるだろう。

ダニエル太郎

内山は第4シードのフランシス・ティアフォーに3−6、4−6の敗戦となった。序盤はサービスが冴えキープが続くも、第6ゲームでリターンを返し始めたティアフォーとのラリーでミスが出てブレークを許す。第2セットは第4ゲームで、内山がブレークポイントを2度掴むが、チャンスを生かせず、直後にサービスブレークを許し、敗退を喫した。

「夜のタイミングで練習ができていなかったので、日中の暖かい時間に比べるとボールが速かったり、スピンがかからずロングのミスが出た。第2セットに入ってからはストロークでもリズムが掴めたが、まだティアフォー選手には余裕のようなものがあった」と苦しい展開であったことを告白する。

内山靖崇

しかし、「すごくいいところに試合をセットしてもらえて感謝している」と初日のナイトマッチを喜び、「移動距離や会場の雰囲気など、慣れ親しんだところへ帰ってきたという感情と、緊張感や、相手のプレッシャーを感じながらの試合だった。日本のテニスの分岐点にもなる大会だと思う。結果は望んだものではないが、これからのテニス人生の中で、”あの大会”が、と振り返ったときに思えるものになるんじゃないかと思います」と、日本の有観客での大会の再開を喜んだ。

ティアフォーと内山

明日、10月4日のシングルスには、内田海智、島袋将、野口莉央、守屋宏紀、清水悠太の5名の日本人が登場する。

取材/保坂明美 写真/伊藤功巳