16日、男子テニスツアーのアメリカ国際インドアテニス選手権はシングルス決勝が行われ、第1シードの錦織圭(24歳)がノーシードから勝ち上がってきたイボ・カロビッチ(34歳、クロアチア)を6-4、7-6(0)のストレートで下し、自身初となる大会連覇を達成するとともに、ツアー通算4勝目となるタイトルを手に入れた。

昨年は1セットも落とすことなく、全試合をストレート勝ちで自身3勝目となるタイトルを獲得した錦織。今年はディフェンディング・チャンピンとして、そしてトップシードとして大会に臨み、準々決勝で第1セットを落としたものの、その試合以外はストレート勝ちでの大会連覇となった。

「タイトルを防衛できて信じられない気持ちですし、特にここで達成できたのが嬉しい。去年の良い思い出もあったし、とても良いプレーができました」

これで錦織は、2008年のデルレイビーチ、2012年の楽天ジャパンオープン、そして昨年の今大会に続くツアー4勝目。さらに3年連続でツアータイトルを獲得したことにもなるとともに、今シーズンからコーチとしてチームに加わったマイケル・チャンと手にした初めてのタイトルとなった。

この日の錦織は、今大会ここまで42ゲーム連続でサービスキープの原動力となる、2メートル以上という長身から繰り出される強烈なサーブにリターンで対抗し、第1セット第3ゲームでブレークに成功すると、そのリードを守り切ってセットを先制する。

第2セットは7本のブレークチャンスがあったものの、あと1本が取れなかった錦織だったが、お互いにサービスキープで突入したタイブレークでは一気にカロビッチを突き放し、1時間30分で過去2連敗を喫していたカロビッチにリベンジを果たした。

かつてはそのサーブを武器に世界ランク14位まで上りつめていたカロビッチは「錦織は本当に素早い。彼はコートのどこからでもウィナーを決めてくる。それが彼のスタイルだし、リターンも良かった」と、10歳下の錦織のプレーを称えた。

2012年のデビスカップ・ワールドグループ1回戦で対戦した時には、カロビッチから1度もブレークを奪えないままストレート負けを喫していた錦織は、この日は20本ものサービスエースを決められたが、自身のサービスゲームで付け入る隙を与えなかった。

この日の勝利によって錦織は優勝賞金10万3100ドルと250のランキングポイントを手に入れ、トップ20に留まることが確定となった。「トップ20のランキングを維持できて、大きな自信になりました」と、タイトル以上に大きなものを手にした錦織。

「トップ10やトップ5に入るには、時間がかかるけど、近づいていると思います」

アメリカ国際インドアテニス選手権

シングルス
決勝

○錦織圭[1] 6-4 7-6(0) ●イボ・カロビッチ

準決勝

○錦織圭[1] 6-3 6-2 ●マイケル・ラッセル

準々決勝

○錦織圭[1] 3-6 6-3 6-2 ●アレックス・ボゴモロフ・ジュニア

2回戦

○錦織圭[1] 6-4 6-4 ●ベンヤミン・ベッカー

1回戦

○錦織圭[1] bye