車いすテニスのABNアムロ世界車いすテニス・トーナメントはシングルス決勝が行われ、ディフェンディング・チャンピオンで第1シードの国枝慎吾(29歳)が、第2シードのステファン・ウデ(43歳、フランス)に6-0、6-0のダブルベーグルで完勝、大会連覇を達成するとともに、全豪オープンに続いて今シーズン3勝目となるタイトルを獲得した。

車いすテニスの世界ランク1位である国枝と、同2位であるウデはこれまでに38度の対戦をしてきているが、ダブルベーグルで決着がつくのは今回が初めてのこと。

第1セットは、ウデのダブルフォルトによってセットポイントのチャンスを迎えた国枝は、フォアハンドをダウンザラインに決めてセットを先取すると、第2セットに入っても試合の主導権を渡さずゲームカウント5-0とリード。対するウデは何とか1ゲームだけでもとろうと40-15とゲームポイントを迎えるが、ここで国枝に良いリターンが続きデュースに。ウデのバックハンドのエラーで国枝にマッチポイントが訪れると、再びウデがエラーを犯し、国枝が完勝した。

「今日は信じられないプレーでした。サーブもリターンも良く、とても満足しています」と国枝。「今大会はATPの大会と共催だったので、とても良い経験をさせてもらいました。ロッカーとレストランをATPの選手たちとシェアするのは、すごいことです」

今大会は男子テニスツアーのABNアムロ世界テニス・トーナメントと同時に開催されており、元車いすテニスの女子トップ選手であり、パラリンピックで7つの金メダルを獲得しているエステル・フェルフェールがトーナメント・ディレクターを務めていた。