10月21日（金）千葉県柏市の吉田記念テニス研修センター（TTC）にて「第3回 WJP Challenge Tennis」が開催された。
このイベントは、テニスのダイバーシティを実現するもので、プロ、車いすテニス、ジュニアらが、性別の垣根を超えて対戦する、新しいイベントとなっている。
「今回は、団体戦という括りをあえて外し、個々の試合をもっと楽しんでもらいたかった」と、実行委員の1人で、車いすテニスプレーヤーの荒井大輔氏が語るように、これまでの団体戦、４ゲームマッチではなく、１セットマッチ、ノーアドという試合形式に変更した。
第１試合では添田豪＆前田璃緒vs加藤未唯＆細野暖というプロとジュニアのミックスダブルス、第２試合では加藤未唯vs小野田倫久という男性対女性の対戦が行われた。
ジュニアにとってはプロとダブルスを組めることになり、前田は「グランドスラムで戦っているプロのボールを受けることができて、うれしかった」と言い、細野は「最初は緊張して、変なこともできないと思ったのですが、だんだんほぐれてきて、あまり恥ずかしくないテニスはできたと思います」と良い経験になったと語る。
最後の全日本選手権を控える添田は「お客さんの前で、試合ができるという点で、良い機会と思い参加しました。とても一体感があるイベントだったと思います。人脈も含め良いつながりのできる機会」と、今後の活動においてもプラスになると考えている。
また、シングルスでは小野田と緊張感のある戦いを繰り広げ、タイブレークで勝利した加藤も「シングルスは久しぶりだったのですが、試合をしていない状態でも自分の中ではいいテニスできたかと思います。やっぱりシングルスしたいなと、来年はスケジュールを考えて組んでいこうかと思いました」と手応えを掴み、シングルスへの再挑戦を視野に入れた。
普段はあまり交流できないプレーヤー同士が、こういった機会でつながることで、お互い良い刺激を受けたようだ。
取材・写真／保坂明美
